遠近感 2
(続き)
この写真を題材とした遠近感はどうでしょうか? 「右下のひとたちを,隠して見ると,イチョウの葉だけになってしまう。」 「イチョウの葉を隠してみると,ひとだけになって絵にならない。」 「イチョウの葉の黄色と空の青のコントラストがきれい。」 こうした発言(気づき)が出ます。まさにそのとおりです。 前回勉強した「ストーンサークルと紅葉」の絵の学習の応用です。 このように,生徒は習得したものをもとに活用(発展)ができます。 描く際のポイントは,近景のイチョウの葉を堂々たる面積で,つまり右下の人間との大小関係を強調して描く「思い切りのよさ」となります。 (終) 遠近感 1
風景画の画面構成においての遠近感の効果についてです。
学習目標 上の写真を題材として生徒が遠近感をつかむには? 1 右下のストーンサークルを指で隠してみる。 →近景(木の葉)だけになる。もの足りない画面になる。 2 次は木を全部手で隠してみる。 →ストーンサークルだけになる。風景画?という感じになる。 上記1,2は生徒に「話」でなく「目」でとらえさせたい。 両対象が互いに効果を及ぼしていること,これがポイント。 3 最後に画面上の「葉の面積」と「ストーンサークルの面積」を比較する。 →圧倒的に葉の面積が大きく,ストーンサークルは驚くほど小さい。 上記3の時に色の対比もつかませたい。赤・黄とグレーの対比である。 遠いもの,近いものは面積の大小で描き分ける,これがポイント。 1,2,3の学習活動で,生徒は遠近感の効果とは?が分かります。 本学習のキーワード ・片方を隠して見てみるもう片方の対象 ・占める面積の大小比較 ・色の比較 これを基盤に画面構成の理解,効果的な遠近感のある絵画作成へ進みます。 (続く) 落下防止=理科机
写真は,理科実験机上の良い例です。(写真は実験後)
理科の実験では,試験管,びん,顕微鏡,自動はかり,シャーレ,プレパラートなどを使用します。 これらは「落下による破損」に注意が必要です。 そこで,「もし器具が転倒したとしても落下しない」ように,より内側に置くことをふだんから指導しておくと身につきます。 30CMの高さの器具ならば,机の端から30CM+αは内側に置くなどです。 授業の導入
授業の始まりの部分を,導入と呼びますが,この導入時には,
・具体物を示す ・学習課題のポイントを示す ・疑問形で児童生徒に問いかける ・資料を教師が読む(範読) ・テーマに沿った語りから始める など,いくつかの効果的な方法があります。 この写真では「等分」ということを示すため,リボンを活用しています。 導入と終末の効果をセットで考えて,終末時に導入時の「具体物」を再度提示する方法もあります。 身近なものから,学習の広がりが生まれます。 視線をつかむ
児童生徒の「視線を集約した中で見せる,聞かせること」は,授業の基本です。
「目が集中していること」を確かめて,活動を始めるのです。 「授業で,確実におさえさせたい大切なことは教室前面の中央で語る」ということまで,実践している学校もあるほどです。 「児童生徒が手にものを持ったままの時は,放させる」「目に語り,目で聞かせる」という先生もいます。 いずれにしても,授業の中で,ここは!という場面では,この写真のように,視線をつかんで,演じる,語ることが大切です。 演じる,語るに関連して「幸福の黄色いハンカチ」「鉄道員」等で「目の語り」を感じさせた高倉健さんが亡くなりました。83歳。 名俳優の演技に学ぶこと多く,それは授業にも通じるものでした。 幼児の視野はこれを使って学習したのは,中学校3年生。 中3では,家庭科で,幼児とのふれ合いについて学習します。幼児がどのような視野で生活しているかはこうした体験を通すと実感できます。 幼児は,中学生(または大人)を,下から見上げるように見るので,像は大きく視野全体に広がって見えます。 そこで,しゃがんで対応することで,幼児とのコミュニケーションが取りやすくなります。 しゃがむことは,目を合わせやすくなることにもなります。 この授業で,視線の優しさ,声の大小,軽く触れる,ほほえみながら聞くなどのコミュニケーションを中学生は学びました。 【写真下】幼児の身長に合わせた高さで見る学習をしています。 本時のふりかえり
授業の終了時に「今日の学習をふりかえって」を書くことがあります。
学習活動の自己評価です。 児童生徒が,それを書く時に, ◆キーワードを入れて書く を指示した結果は下のようになります。 ◆児童生徒のふりかえり例 <違い>をキーワードとして,絵の鑑賞をした授業で, 「日本画と西洋の絵画を比べると,遠近感に違いがありました。」 「墨絵は,色彩が無いぶん,線の太さに違いがあるのが分かりました。」 「筆のタッチが,セザンヌとルノワールではずいぶん違いました。」 「今日の学習をふりかえって」の内容 ↓ 「本時の学習の目標」に合致 <違い>といったキーワード意識が無いと,次のようになりがちです。 「いろんな絵を鑑賞しました。」 「ぼくは日本画が好きになりました。」 のように,本時の学習の目標はそれはそれ,感想はこれはこれになってしまうことが多いのではないでしょうか。 【写真】キーワードを示した指導案です。参考になります。 メモできる子供は写真は,聞きながらメモをしている児童(5年生)のノート。 メモできる子供は,学ぶ力のある子供です。 ノートのメモ内容を見ても分かるとおり, ・キーワードを書いている ・何がすごいのかを理解して書いている ・適切な表記をしている(引用とか,具体的とか) 筆者の経験では, ・話す力よりも聞く力をつけることは難しい ・聞いて書き取る力をつけることはさらに難しい と思います。 この写真の先生が,日頃から児童に力をつける授業をしていることが分かります。 授業に広報とりで
「広報とりで」を授業に活用してみましょう。
(例)10月15日号には,長禅寺(取手駅東口徒歩3分)の記事があります。 (以下要旨) 山号に大鹿山とあるとおり,かつては大鹿村の寺であった長禅寺は,もとは平将門が創建したものです(931年)。 村の人々は,水戸街道が通った頃から街道沿いの取手村に移住し,新規の移住により「新町」が誕生し,今も新町と呼ばれます。 大鹿村の寺だった長禅寺もともに今の地に移転しました。 このように「広報とりで」には,授業に役立つ記事が豊富にあります。 YUBAから帰着11月7日(金)夕方,YUBA国際交流派遣の中学生たちが,取手市役所へ帰って来ました。 生徒たちの会話を聞くと,ホームステイで親切にしてもらったことや,サンフランシスコで買い物をしたことなど多くの話題がありました。 これからのグローバル社会を生きていく中学生にとって,貴重な体験となりました。 県境を指で(2)
(1)から続く
栃木県との県境を指でゆっくりたどると, ◆八溝山(1022m) ◆尺丈山(512m) ◆鶏足山(431m) ◆雨巻山(533m) が,県境上にあることが分かりました。 「山頂が県境になることが多い」ことに気づきました。ここで富士山の例の説明がありました。 最後に,茨城県には新幹線が通っていること(古河市),海岸線の形が県北と県南で異なることなどの発見がありました。 「子供の目は指先に在る」と言われます。指でこそ分かる,なぞってみてこそ気づくことが多いのは本当です。 県境を指でたどる活動によって,50分の充実した学習ができました。 県境を指で(1)
「茨城県の県境(けんざかい)を,指でたどってみましょう。」
という社会科の授業を参観しました。 県境を「たどる,なぞる」という活動で,地図を読み取る力がつく授業です。 先生の指示は ◆「ゆっくりとたどること,地図上の字が読めるくらいゆっくり」 ◆「県境の線の曲がりに合わせて,正確に線上をたどること」 ◆「早く終わった人は,逆ルートでもたどってみること」 この3つ。 この3つの指示の時,生徒の視線を教師側に集約していました。 この3つの指示・視線の集約,早めに終了した生徒への指示と,これはハイレベル。 さて,どんな学習が展開されたのでしょうか? 県境を指でゆっくりたどると, ◆利根川=千葉県との県境=ほとんど一緒 に気づくことはもちろんのことですが,一歩進んで, ◆川は海に出る=海は陸より低い=太平洋・北浦・霞ヶ浦と並んでいる ことに気づきます。 ◆大昔,この辺り一面が海であったこと を教えたり,調べたりしました。 ◆海岸沿いに「波崎」「大洋」「大洗」「那珂湊」「東海」「河原子」「大津」「五浦」と,水に関係する「さんずい」の漢字の地名 が並ぶことに気づきました。 (続く) 5年児童から市長へ
「環境問題プロジェクトY提案書」を作成した児童が,市長へその提案書を提出する会がありました。
きょう(11/5)は,市内の小学校5年生が,国語題材「森林のおくりもの」の学習成果を生かして, ・緑のカーテン推進 ・デング熱への注意喚起 ・リサイクルへの取組 ・花いっぱい運動 ・利根川へのサケの放流 ・クリーンステーション活動 ・防災マンガの活用 の各提案がありました。児童作成の提案書は,事前調査に基づき,いずれも根拠を明確にした上で記されたものでした。 自信をもって市長に説明,提出をした児童の姿はりっぱでした。【写真参照】 担任の先生の指導による「単元を貫く言語活動」により,環境に関する提言にまとめた児童の学習の広がりは生きてはたらく力となりました。 TV会議でQ&A
今週は,市内の中学校で,TV会議システムを活用した英語の授業が行われます。
きょう(11/4)は,写真のように, ◆生徒からの英語での質問→LIVE映像でALTへ ◆ALTからの生徒への答え→LIVE映像で生徒へ の授業でした。取手市で導入しているTV会議システムが,有効に活用されました。 文化の日・坂のまち
取手駅東口西口とも坂がありまが,そのひとつ,JR取手駅東口を出て左(東)へ進むと,この雁耕坂があります。
「雁耕」とは,雁が落ち穂をついばむ動きから,雁が耕作をしているように見えることが,この地の名の由来。 取手は,JR山手線日暮里駅から,30数分。都心へのアクセスも良く,駅周辺に高層マンションが増えました。 きょうは文化の日。地名は地域の文化のひとつ。雁耕坂にほど近い取手一高の文化祭は,雁耕祭と呼ばれています。 |
取手市教育委員会
〒300-1592 住所:茨城県取手市藤代700番地 TEL:0297-74-2141 |