最新更新日:2019/03/29 | |
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春はあけぼのそこで、「冬」を紹介します。 「冬はつとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もて渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。」 対訳 「冬は早朝がいいな。雪が降っている朝は言うまでもないね。霜がおりて白くなっている朝も、また、そうでなくても、とても寒い朝に火などを急いでおこして、炭を持って(係の者が)運びまわるのも、冬の朝にはとても似つかわしいね。でも、昼頃になって、寒さがゆるんでくると、火おけの火も白い灰になってしまって、よくは見えないね(わるい)。」 冬の早朝は風が穏やかで、空気が凛として、すがすがしい気がします。 朝起きて外を見ると、昨日までの景色が一変して、外は真っ白な世界です。 そんな寒い朝に、係の者たちが炭をもって木の廊下をバタバタと音を立てて、急いでいる様子が、清少納言にとっては『をかし』(趣があっていい)と感じたのだろうと思います。 清少納言は、春、夏、秋の3つの季節を『をかし』(趣があっていい)と述べていましたが、冬のラストになってはじめて、「炭が白い灰になってしまうのは見苦しい(わろし)」としっかりと言い切っているのも、清少納言の表現の面白さだと感じます。 師走、忙しい忙しいと動いていると、四季のうつろいを感じられません。 せっかく、四季がある日本にいるのですから、清少納言のように、春夏秋冬をしっかり肌で感じながら、一日一日を大切に過ごしていきたいものです。 子どもたちは、あと2日登校すると「冬休み」をむかえます。ご支援よろしくお願いいたします。 |
伊達市立富成小学校
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