最新更新日:2017/03/31
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校長室だより…朝の会のお話『かしこく やさしく たくましく』3

  『5千人へのあいさつ運動』 〜 大枝小あいさつ月間 〜
                            大枝小学校長 安生昌弘 
 
 大枝小学校“5つの約束”の1番目「あいさつ」(あいさつをきちんとしよう)についてお話をします。私は「あいさつ」と聞くと,ある学校の1年生A君の事を思い出します。
 ある小学校で私が2年生の担任をしていた時のことです。ある6月の朝,まだ小学生が誰も登校していない早い時間に,私は2年生の教室に向かって歩いていました。すると黄色い帽子をかぶった一人の1年生の男の子が,2年生教室の向こうの1年生教室に入っていくところでした。登校1番乗りです。遠くにいる私には気づいていないようでした。すると,その子は元気の良いかわいい声で「おはようございます」とあいさつしながら1年教室に入っていきました。「1年生の担任の先生が教室にいらっしゃるんだな」と思いました。私は1年生の担任の先生に話があったので、2年生教室を通り過ぎてさっき男の子が入っていった1年生教室へ行ってみました。すると、どうでしょう。その男の子がいるだけで、後は先生も誰もいません。「A君、おはよう。今,あいさつして教室に入って行ったよね。誰にあいさつしたの?」と聞いてみました。するとA君は「『教室に』かなあ。」と言うのです。「毎朝,あいさつするの?」「うん,毎朝だよ。」「偉いねえ。」「ありがとうございます。」誰もいない教室で二人で話をしました。
 私は素晴らしいなあと思いました。A君は毎朝,誰かにではなく教室にあいさつしているのです。教室を大事に思っている気持ちが伝わってきました。もしかすると,先生か友達か誰かが教室にいても良いようにとあいさつしているのかも知れません。みんなを大切に思っている気持ちも伝わってきます。あいさつは「相手よりも先にする」「あいさつを返してもらうことを期待しない」この二つが大事なんだなあと1年生のA君に教えてもらったような気がしました。
 そこでみんなに提案があります。この6月を「大枝小あいさつ月間」にしませんか。校内でのあいさつはとても良くなっていますので、校外でそれぞれが毎日子どもでも大人でも14人以上の人とあいさつをするのです。全校生と同じ数の14人です。1日に14人全員が14人にあいさつすると14×14=196人にあいさつしたことになります。約200人ですね。学校のある日や土曜・日曜の出かける日が,次の講話朝の会の7月4日まで25日位と考えると200×25=5000人にあいさつすることになりますから,大枝小『五千人へのあいさつ運動』と呼びたいと思います。「相手よりも先にする」「お返しを期待しない」です。1か月取り組むと14人が力を合わせて「5千人へのあいさつ」達成です。今日の帰りから是非取り組んでほしいと思います。 (2014.6.6)

校長室だより・・・朝の会のお話「かしこく やさしく うつくしく」2

 〜 運動会でやさしさも育てよう 〜       
                            大枝小学校長 安生昌弘

 運動会が3週間後に近づいてきました。楽しみだなと思う人や運動が苦手な人などはちょっといやだなと思うかも知れませんね。でも,どうして大枝小学校では運動会をするのでしょうね。
 運動会は小学校では明治時代と言って,100年以上前から行われ続けています。私たちの大枝小学校は今年度で142年目になる歴史ある学校ですが,明治24年といいますから120年以上前に初めての運動会が当時の学校である徳本寺で行われたそうです。おそらく,それ以来ずっと行われてきた学校行事なのです。このことは,運動会がどれだけみんなにとって大切なものであるかを示しています。どうして運動会をそんなに長く続けて来たのでしょうか。もう勘のいい人は気づいていますね。そうです,私たち大枝小学校の目標「かしこく,やさしく,たくましく」の「たくましく」に関係ありそうですね。でも「やさしく」にも関係しているのかも知れませんよ。
 先月の日曜日に私の従兄の息子さんS君が結婚式を挙げました。とても綺麗なお嫁さんと一緒に生きていくことにしたのです。とても心温まる結婚披露宴(お祝いのパーティー)が行われ,私もお呼ばれして参加していました。その披露宴の最後にお婿さんS君のお父さんである,私の従兄がみんなを代表してあいさつを話し始めました。その中にこんな話がありました。

「息子のSは小学校の時からずっと大きくなるまで賞状をもらうような「賞」という物を何ももらったことがない子どもでした。小学校の運動会でもそうで,足が遅くて3等賞までに一度も入ったことがありませんでした。でも一度だけ大チャンスがあったのです。5年生の運動会のことでした。その時はチャンスレースが障害物競走で,跳び箱を越えたり,大きなネットをくぐったり,平均台を渡ったりする種目でした。息子のSの順番がやってきました。スタートすると,やっぱり一番最後を走って行きます。ところが,前を走っていた多くの子どもがネットをくぐる時に引っかかってしまい,引っかかった子によって出来たネットの隙間をSがスッと抜けて,あっという間に2位になりました。後は前を行く1位の子だけです。生まれて初めての賞かも知れない。私たち家族は大声で応援しました。1位の子が最後の平均台(一本橋)を渡り始めました。ところが渡り終えるところで何と転んでしまったのです。すぐには起きられないようでした。もう一本の平均台を渡り終えたSが1位になりました。もうあと少し走ればゴールです。家族が『やったぞ。生まれて初めての1等賞だ』と思った瞬間,Sは何を思ったか,くるっと後ろを向くと転んだ子の所へ戻り,起こしてあげているではありませんか。その間にみんなゴールしたので,結局転んだ子と二人で一番最後に仲良くゴールしました。息子のSは賞を獲れませんでしたが,私たち家族は1等賞目前で友達の所へ戻った息子から1等賞をもらいました。優しい息子を誇りに思えたからです。今日の素敵なお嫁さんとの結婚式は,それ以来2回目の1等賞です。」
 
 この話を隣に立ったウェディングドレス姿のお嫁さんも涙を流しながら聞いていました。優しい人は優しい人と惹かれ合うんだなあと思いました。運動会は,その練習の中や当日の会の中で,体を鍛えるばかりでなく,自分から進んで「かしこく」考えて行動したり,「やさしく」友達と協力しながらいろいろ成し遂げたりするのにぴったりの行事です。6年生は最後の,1年生は初めての運動会で「かしこく」「やさしく」「たくましく」なることを目指して頑張りましょう。   (2014.5.2)

校長室だより…朝の会のお話「かしこく やさしく たくましく」1

      読書のススメ 〜 読書は頭と心の栄養 〜     
                          大枝小校長 安生昌弘
 月曜日の始業式の時に「かしこく」「やさしく」「たくましく」を意識してめあてを立てましょうというお話をしました。もうめあてを立てたでしょうか。今日は「かしこく」もなれるし,「やさしく」もなれる,とっておきの事を教えたいと思います。
 大枝小学校では,今年度,朝読みと昼読みという10分間読書の時間を作りました。みんなに短い時間を見つけて読書する習慣を付けて欲しいという願いからです。では,なぜ本を読むことは良い事なのでしょうね。みんなは面白いから本を読むのでしょうが,実は本を読むと,自分でも気づかないうちに素晴らしいことがたくさんあるのです。
 私の友達のY君の話をします。Y君はこの東大枝地区とよく似た山あいの小さな村に生まれました。小学校も3年前までの大枝小学校と同じように1学年1クラスの小さな学校でした。その学校の図書室も大枝小学校と同じ位の広さですが,本はもう少し少なかったそうです。大枝小の図書は,学校中で約5700冊ありますから、図書室に4000冊位でしょう。ですから,Y君の学校の図書室には少なくとも3000冊位あったのでしょうね。
 Y君が4年生になった4月,お母さんから「とにかく本を読めよ」と言われていたことを思い出し,自分だけのこんなめあてを立てたそうです。「卒業までに図書室の本を全部読もう」と。そして,図書室で本を読んだり,借りていって家で読んだりしてとうとう卒業までの3年間に全部読んでしまったそうです。3年間で3000冊,1年間では1000冊読んだことになりますから,毎日毎日3冊位読み続けたことになりますね。私は驚きました。すごいなあと感心しました。
 Y君は,その後,遠くの町の有名な高等学校に進み,大学を卒業して先生になりました。今は,ある学校の教頭先生になっています。Y先生は言っていました。「本をたくさん読むようになってから勉強も分かるようになったんだよ」と。確かにY先生はとても物知りで話をしていると,とてもためになる話が多いです。でもそれよりも私が感じるのは,Y先生の優しさや思いやりのある人柄です。それに惹かれて多くの友達や仲間がいます。本には登場人物の心も出てきますから,きっと本を読むことで優しさや思いやりも学んだんじゃないのかなと思います。つまり,本を読むことは勉強が分かることにも,思いやりのある人になることにもつながっていくんだと思います。
 読書は「かしこく」もなれる,「やさしく」もなれる,頭と心の栄養みたいなものなのです。みんなも学校での読みかけの本「マイブック」を常に近くに置き,朝読みと昼読みをしましょう。そして本をたくさん借りて家用の本を置き,家庭で夕読みをしましょう。音読をすることも夕読みの1つです。テレビやゲームは,みんなの頭や心の栄養を吸い取ってしまいます。特に夕読みを頑張ってほしいと思っています。
(2014.4.11)

平成26年度 1学期始業式の話

      1学期始業式の話 〜小さな学校,大きな自信〜

                            大枝小学校長 安生昌弘 

 今年の大枝小の先生方は一人も学校を替わられることなく,同じ先生方です。金田先生も少し遅れますが,4月中にまた来られるようになるかも知れません。こういう事は実は珍しいことなのですよ。でも,先生と児童のみんなが,お互いによく分かっているということは4月からバリバリ頑張れるということなので良い事なのです。これからが楽しみだね。
 ところで,今年の大枝小は,1年生が1人入学して,全校生14人です。伊達市の中で一番少ない人数です。そして,大枝小が出来た明治6年からの141年前からの歴史の中でおそらく1番少ない全校生の数です。そこで先生方で話し合って「一番小さい学校だから逆に一番いい学校にしよう」と決めました。そこで,がんばりの合言葉を作りました。それを発表するね。それは「小さな学校,大きな自信」です。小さな学校だから一人一人が頑張る場面が大きな学校より多くなります。たくさん頑張って,「これだけ頑張ったんだからできるはず」「これだけ努力したんだから大丈夫」という自信を持って欲しいということです。先生方は,小さな学校であることを自慢できるようにしたいなあと思っています。みんなも「小さな学校だから自信がついたぞ」と思えるように粘り強く頑張っていきましょうね。
 さて,2年生から6年生の13名のみんな,頑張るためには,これからの1年間や1学期の目標を立てる事が大切です。目標は簡単すぎても難しすぎてもいけませんから,目標を立てる時は,担任の先生と相談しながら立ててください。それは,自分に合った目標を持てた人が,すばらしい自分に近づくことができるからです。つらいことがあってもがんばることもできます。その時に大枝小学校のすてきな教育目標「かしこく」「やさしく」「たくましく」を心に置いて自分の目標を立ててください。「かしこく」は,勉強ができるということだけではないかもしれません。「やさしく」は親切ということだけではないかもしれません。「たくましく」は運動ができるということだけではないかもしれません。
 いよいよ26年度,新しい大枝小の1年間の始まりです。全校生14名と先生方8名,22名で力を合わせて頑張っていきましょう。
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伊達市立大枝小学校
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