これは何でしょう?そう、よくクリーニングのときについてくる針金でできたハンガーですね。今日はこれを使っていろいろやってみたいと思います。
まずは、ハンガーを指にかけてぶら下げてみます。大体まっすぐになりますね。このように傾かないで止まっていることを「左右がつり合っている」といいます。では、下の部分をペンチで切ります。そしてまっすぐに伸ばすと…何だか“やじろべえ”みたいになりましたね。つり合うでしょうか?
ハイ、つり合いました。なぜつり合うの?(「左と右の重さが同じだから」)なるほど。じゃ、片方の腕を曲げたらどうなるでしょう?(直角に曲げる)
(1)曲げた方に傾く
(2)重さは変わらないからつり合ったまま
(3)曲げなかった方に傾く
<実演>正解は(3)でしたね。重さは変わらないのになぜ傾いたのでしょう?6年生は“てこのはたらき”を学習すると答えがわかるかもしれません。わかったら教えてください。
次はこれ。ハンガーをまっすぐに伸ばしてみます。そしてここにバランスをとって十円玉を乗せます。ハンガーを振っても…落ちないね。(だんだん振り幅を大きくして最後は回転させる ※今日は失敗!うまくいかず…)これでも落ちません。これは“遠心力”を使った科学実験です。中学校の理科で学習します。
さて、次はこんなものを作ってみました(ハンガーの3箇所に五円玉を糸で吊るしたもの。糸の長さが全部異なる)。これは“ふりこ”ですね。このふりこはみんなの念力で一つだけ動きます。動かしたい一つをじっと見つめて力を送ってください。ほら、一つだけ動いたでしょ?他の二つは動きません。みんなはすごいパワーの持ち主だ!次は別の五円玉を動かして見ましょうか。やはり動くのは一つだけですね。
これも科学実験です。ちょっと練習するとだれでもできるようになります。ふりこは5年生で学習しますね。ぜひ理由を考えてみてください。
最後にオマケです。(代表の児童にやってもらう)薬指の先どうしを伸ばしてくっつけたまま、ほかの指を組みます。先生が薬指の先に十円玉をはさむので落とさないようにしっかり押さえてください。
ハイ、ありがとう。そのまま十円玉を落としていいよ。早く!
落ちませんね。薬指は動きません。みんなもやってごらん。薬指はいうことを聞いてくれないはずです。実は中指と薬指はじん帯でつながっているのです。だから中指を組んでしまうと薬指は動かないのです。これは人間の体の科学です。
このように科学を知るといろいろおもしろいことができます。特に3年生以上で学習する理科を楽しく勉強してください。今日は科学のおもしろさの紹介でした。