冬の生活 巻頭言
3学期、この摩訶不思議(まかふしぎ)な学期に向けて 校長 寺岡 錠平
4月からの9ヶ月経った今、みんなは、自分が当初思い描いていたような生活を送っているだろうか?
こうなっていたいなぁ…という、自分になっているのだろうか?
色々な行事があり、部活動を始め、自分たちを高めていく取り組みを次々に展開してきた1・2学期に比べ、これからやってくる3学期はあまりにも短い。
もう何か、1年が終わった気持ちになっていない?
3学期は付け足しの学期とは感じていない?
この短い期間を『まとめの日々』『次の生活・ステップを見つめる日々』また3年生にあっては『旅立ちの為の、準備の日々』と周りは言う。
そして、登校日数54日目(3年生は44日目!)には必ず、今の仲間・環境とお別れをする日が待っているのだ。我々教員も、この別れの日を目標に1年間を努力し、良い思い出と共に、次のステップへ踏み出すみんなを楽しみにしているのだ。…少し淋しいけどね。
これらの日々は、万感の思いや、感傷に浸るにはあまりにも短く、あわただしく過ぎていくだろう。ゴールでもあり、次のスタートラインでもある、そして一番充実させるべき、とても不思議な学期、それが3学期なのである。
みんなには、この冬休み、いずれ必ず来るそれぞれのクラスでの別れの日を、どのように迎えたいのか、そのためには、どのように過ごして行けば良いのかを考えて欲しいのだ。
元来、理科の教員である私は、自然の移ろいに目を向けることが多い。春や夏に咲く花に比べ、秋や冬に咲く花は、本当につつましく咲いていると感じ、愛おしいかぎりだ。しかし、私が真に感動するのは、秋になり冬が近づいてきたときに葉を散らしていく樹々は、誰に言われるまでもなく、既に次の春に咲かせる花芽や、勢いよく広げていく葉芽を育みながら、冬の厳しさに立ち向かっていくという事実だ。
願わくは、みんなもそうあって欲しい。
目立たず、ひっそりと咲く花であっても、誰もが必ず果実を成し、次の活動に備える準備を滞りなく行い、エネルギーを蓄えて、次の春を待つ。
衣川中のみんなには、この『冬休み』は、そんな3学期を過ごすための、スタートであって欲しいのだ。
1年の総決算まで、まだまだ、これからこれから!
健康と安全には充分気をつけ、来年の1月7日には、元気で再会しよう。
【お知らせ】 2014-12-22 16:37 up!