ひとり言

 大雨の中、朝早く実家から校長室へ。やりたい事があったから・・・。
 その『やりたい事』って何だかわかりますか?
 100人の方に聞いても、正解者は間違いなく0だと思います。

 実は、その『やりたかった事』というのは子供たちのノートに目を通すことだったんです。先週の金曜日、5年生の教室で『命』についての授業をしました。
 私は長い長い教員人生の中で、一人だけ教え子を亡くしたことがあります。夏休みの川での事故でした。何十年経っても、夏になるとその子のことを思い出します。今でも悲しい気持ちは消えません。
 きっと、一生・・消えることはないでしょう。

 道徳の教科書を使って、その時の話やかけがえのないたった一つの『命』を大切にすることを子供たちに訴えました。子供たちは、私の話を食い入るように聴いてくれました。中には涙目の子も・・・。

 そして、授業の最後に、感想をノートに書いてもらいました。その子供たちの書いてくれた感想を休みのうちに絶対に読みたかったんです。(普段は、いろいろなお客様が来たりでゆっくりノートを見る時間がないので。)
 子供たちのノートには、以下のような感想が記されていました。

○命はとても大切だ。
 命は生きるためにある。生きているから感情がある。
 生きているからいろいろなことができる。
 命はお母さんからさずかったものだ。
 それなのに・・・
『命なんかいらない。』という人がある。
 そんなことを言ったら、親が悲しんでしまう。
 自分の他に、生きたくても生きられない人がいるのに。
 だから、命を大切にしたい。

○人間が生きるためには、命が必要だ。命はたくさんの時を経て、やっと神様からいただけるものだ。
 けれど、いやな気持ちが出てきたり、自分が嫌いになってしまって命を捨てる人もいる。
 まだ何年も命が働いてくれているのに、自分から命を捨てようとしている。
 嫌な気持ちになっても、生きようとしているのになんで人をいじめたり、相手が嫌がることをする人がいるのだろうか。
 だから、命がだめになるまでは精一杯生きたい。

 この他にも同じような感想がノートに丁寧に書かれていました。小学校5年生で、こんな感想が書けるなんて・・。授業をやってよかったなって思いました。
 
 そして、子供たちの感想を読みながら、一人、校長室で涙が・・・。
 ノートが濡れていたらごめんね。

※高井小の児童のみなさん。何か嫌なことや、つらいことがあった時は、すぐにお家の方に相談するんだよ。生きていれば、つらいこともたくさんあるけれど、よいことも同じようにあるからね。
 そして、学校生活の中で『つらいこと』、『苦しいこと』、『嫌なこと』があった時はすぐに担任の先生や周りの先生に相談してね。きっと、助けてくれるよ。

 更に、どうしようもないって思った時は、いつでも校長室においで!全力で守る!全力で助ける!何時間でも話を聴いてあげるよ!

 だって、高井小の児童のみなさんは校長先生の自慢の子供たちだから・・・。宝物だよ。

 みなさんの小さな声も、いつも聞いているよ。

 だから・・・

 これからも安心して学校生活を送ってね。笑顔で!
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