１学期始業式の話　〜小さな学校，大きな自信〜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大枝小学校長　安生昌弘　

　今年の大枝小の先生方は一人も学校を替わられることなく，同じ先生方です。金田先生も少し遅れますが，４月中にまた来られるようになるかも知れません。こういう事は実は珍しいことなのですよ。でも，先生と児童のみんなが，お互いによく分かっているということは４月からバリバリ頑張れるということなので良い事なのです。これからが楽しみだね。
　ところで，今年の大枝小は，１年生が１人入学して，全校生１４人です。伊達市の中で一番少ない人数です。そして，大枝小が出来た明治６年からの１４１年前からの歴史の中でおそらく１番少ない全校生の数です。そこで先生方で話し合って「一番小さい学校だから逆に一番いい学校にしよう」と決めました。そこで，がんばりの合言葉を作りました。それを発表するね。それは「小さな学校，大きな自信」です。小さな学校だから一人一人が頑張る場面が大きな学校より多くなります。たくさん頑張って，「これだけ頑張ったんだからできるはず」「これだけ努力したんだから大丈夫」という自信を持って欲しいということです。先生方は，小さな学校であることを自慢できるようにしたいなあと思っています。みんなも「小さな学校だから自信がついたぞ」と思えるように粘り強く頑張っていきましょうね。
　さて，２年生から６年生の１３名のみんな，頑張るためには，これからの１年間や１学期の目標を立てる事が大切です。目標は簡単すぎても難しすぎてもいけませんから，目標を立てる時は，担任の先生と相談しながら立ててください。それは，自分に合った目標を持てた人が，すばらしい自分に近づくことができるからです。つらいことがあってもがんばることもできます。その時に大枝小学校のすてきな教育目標「かしこく」「やさしく」「たくましく」を心に置いて自分の目標を立ててください。「かしこく」は，勉強ができるということだけではないかもしれません。「やさしく」は親切ということだけではないかもしれません。「たくましく」は運動ができるということだけではないかもしれません。
　いよいよ２６年度，新しい大枝小の１年間の始まりです。全校生１４名と先生方８名，２２名で力を合わせて頑張っていきましょう。

朝、登校するとすぐに仕事を見つけてはたらき始める姿がありました。久しぶりに会った友達と教室でおしゃべりをするひまもなかったことでしょう。ランチルームをそうじする２年生。３年生はホールをモップできれいにして。５・６年生はモップを運んだり、机を運んだり、スリッパをきれいにして、すみずみまでモップがけをして……。ほんとうによくはたらいてくれました。大きな学校であれば、６年生の仕事です。低学年の子どもたちまで学校の仕事をすることはありません。しかし、大枝小はそういうわけにはいきません。１４人で力を合わせて学校を動かしているのです。

　特に６年生のみなさん、今日の動きは立派でした。登校して教室に入ったと思ったら、すぐに仕事を探していました。昨年の６年生もよく仕事を引き受けてくれていました。でも、今年の６年生はそのよさを受けつぎながらさらに質を上げていました。それは仕事を始めるまでの早さです。一人一人が意識を高くして動き始めていました。仕事も言われる前に自分で見つけていましたね。
「先生、私たちでやります！」と受付の机を運んでくれました。スリッパふきも、花をならべる仕事も、他人事にしている人がいませんでした。友達とではなく、「自分で考えて動く」ことは簡単なようでなかなかできないものです。しかし、今日の６年生はそれができつつありました。今日はそれだけで、もうすばらしいと感じました。今年の６年生の特徴（よさ）の一つは「一人の意識」と「スピード」になるかもしれません。ぜひ続けてほしいです。小さなことでいいのです。でも、毎日続ければ、その先にあるのは伊達市で一番の学校です。今日の一人一人には、そんなことを期待させる姿がたしかにありました。下級生にもかならず伝わっています。すばらしいスタートを切ってくれました。

　２年生から５年生のみなさん、いっしょうけんめいはたらいてくれてありがとうございました。進んではたらく姿、輝いていました。こんなによくはたらく２年生や３年生をみたことがありません。５年生は、６年生と見分けがつかないほどでした。立派でしたよ。

　「１４人がすごい！」という言葉は、みなさんには似合いません。
　「すごい１人が、１４人集まっている！」のが今のみなさんです。

　平成２６年度の大枝小をつくるのはみなさんです。よろしくお願いします！