最新更新日:2017/03/31
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校長室だより…朝の会のお話 「かしこく やさしく たくましく」 7

  〜 失敗に学ぶ知恵 〜   

 皆さんは『イソップ童話』を知っていますか。ヨーロッパに古くから伝わるお話を集めたもので,「アリとキリギリス」とか「ウサギとカメ」とか「オオカミと少年」など,たくさんのお話がその中に入っています。その中の一つに「北風と太陽」というお話があります。

  “ 冬のある日,広い草原の一本道を一人の旅人が歩いておりました。
   それを見て,北風は太陽に言いました。
   「あの旅人の上着をどちらが先に取り去ることが出来るか競争しよう」
   北風は力いっぱい風を吹きつけました。しかし,旅人は寒さに震え,上着で
   体をギューッとくるみました。そこで,北風はもっと強く吹きつけました。
   しかし,旅人は身を守るように上着をさらにきつく巻きつけました。失敗です。
   今度は,雲の合間から太陽が現れました。そして,旅人をさんさんと照ら
   しました。旅人は体が温かくなって気持ちよくなり汗も出てきて,上着を
   脱ぎました。太陽は,旅人の上着を取り去ることに成功しました。 ”

 北風はなぜ2回も失敗をして,太陽はなぜ成功することが出来たのでしょうか。何となく分かりますね。北風は1回目の失敗を反省することなく同じように繰り返してしまったからです。それに対して太陽は北風の失敗を生かして,北風と違う方法で成功することが出来たのです。太陽はかしこいですね。失敗したことを無駄にしないで次に生かしていくことも「学ぶ」と言います。失敗に学んでいくと,「かしこく」なることが出来るのです。
 みんなが毎日やっている授業も自分の学習も同じです。間違いや失敗をして良いのです。それを無駄にせずに生かして行くことが「学ぶ」ことなのですから……。授業や学習の中で間違うことや失敗することは恥ずかしいことではありません。本当に恥ずかしいのは,間違うことや失敗することではなく,学ばずに同じ間違いや失敗を繰り返してしまうことなのです。間違いや失敗を恐れずにチャレンジしてダメだったら,まず反省することが大事です。そして次に,間違いや失敗を生かして学んでいくのです。「反省できる人のみ,より良い人になれる」と言われるのはそのためです。さらに,授業で間違いや失敗をすると,それは友達が「北風と太陽」の太陽のように失敗に学ぶことへとつながります。自分の間違いや失敗が友達の学びに役立つのです。教室は,そんな素晴らしい場所なのです。授業での間違いや失敗は,みんなの「学ぶ」ためのチャンスです。授業や学習,そして学校生活の中でたくさんの間違いや失敗に学んで,「かしこく」なりましょうね。(2013.12.06)

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