最新更新日:2017/03/31
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校長室だより…朝の会のお話「かしこく やさしく たくましく」5

      実るほど頭の下がる〔頭(こうべ)を垂れる〕稲穂かな   
                             大枝小学校長 安生昌弘
 
 2学期が始まった最初の朝,私は5・6年生だけの登校班と一緒に学校へ向けて歩いていました。その日はゴミの収集日らしく,あるおじさんが道路を挟んだちょっと離れた所に出てきました。するとその登校班の5・6年生は,すごく自然にさわやかな「おはようございます」という挨拶をしてくれました。ちょっと離れた,おじさんにも十分届く声の大きさでした。おじさんはちょっと恥ずかしそうに微かな挨拶を返してくれただけでしたが,表情にはうれしさが感じられました。私はとてもうれしくなりました。きっとほかの班のみんなも登下校の途中で会う人たちにさわやかな挨拶を届けてくれているんだろうなと思ったからです。今,届けると言ったけれど,そうなんです。挨拶は「その人のことを大切に思っているよ」という心を届けることなんです。挨拶は,私たちの目標の2番目「やさしく」を形にすることなんですね。
 始業式の時に,みんなの植えた稲が大きく育っていて,泥の中の栄養を吸い上げている姿を人間が頑張っている姿に例えましたね。あれから2週間経って,稲の頭の部分がますます下がってきました。中の米がどんどん育ってきて重くなってきたからですね。この様子を見て,昔の日本人はこのように言いました。「実るほど頭の下がる稲穂かな」と。「米が実れば実るほど重くなるので,稲穂の頭の部分が下がっていくよ」ということですが,本当の意味は別にあります。「実る」というのは「豊かになる」ということですから,「学習をよくやって知識が豊富(豊か)になった人ほど,または,心の豊かな人ほど,他の人に威張らず,いつも頭を下げるように優しくしているものだ」という意味なんです。つまり,私たちの目標の1番目「かしこく」なることは2番目の「やさしく」なることにつながっているんですね。
 今月は9月,これから秋が本番となり,いろいろなものが実っていく季節になります。たくさん学習したり,本を読んだり,いろいろな経験をして,重くなった頭が下がるように優しく思いやりのある人に成長できるといいね。そして,その優しさを挨拶としてたくさんの人に届けられるような皆さんになりましょうね。ちょうど,今月のめあては「自分から進んであいさつしよう」です。
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