最新更新日:2024/03/27
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学校教育目標 自ら学ぶ 共に学ぶ 人から学ぶ

3学期始業式

 2021年、令和3年の新年を迎えました。昨年は困難に立ち向かった年でした。まだまだその状況から抜け出せそうにありませんが、それが報われる年になってほしいものです。

 3学期始業式の話を抜粋して掲載します。

 3学期が始まるにあたり、次の言葉を紹介します。
 「努力する人は希望を語り、
   怠ける人は不満を語る」
昭和の時代を代表する小作家、井上靖さんの言葉です。
 未来に夢や希望を持って、その実現に向けて努力している人は、ポジティブに物事を考え、気持ちを明るい方向にもっていくことができる。一方、自分がやるべきことから目を背けて怠けている人は、結果は伴わないのは当たり前ですが、それを人や世の中のせいにして、不平や不満が口からでてしまう。
 逆の見方をすれば、希望を語っているのなら、その人には前向きに努力をしているという背景があるのでしょう。逆に不満ばかりが口をついて出てくるのならば、努力を怠っている証かもしれません。そういった意味で、自分が抱いている希望は表に出した方がいい。教室で口に出すのはためらわれるのならば、紙などに書いて自分の部屋などに貼っておくのもいいと思います。
 
 「努力する人と怠ける人」 これは、色分けされた二種類の人の特長のようにも聞こえますが、自分自身に目を向けて考えてみると、自分という一人の人間の中にも、「努力する人」と「怠ける人」が同居しているのではないでしょうか。誰にも「努力する時」と「怠ける時」があるように思います。
 努力する自分を認めることができたときはそれが希望につながり、明るい気持ちを持つことにつながる。けれど、やるべきことを怠けているときは、周囲に対して、不平や不満の気持ちをもってしまいがち。うまくいかないのは自分のせいなのにそれを認めたくなくて誰かのせいにする弱い自分が出てしまうのではないでしょうか。
 以前に、2学期始業式で、「よりよく生きる」という話をしました。そこにもつながる「努力する人」でありたい思います。
 井上靖さんは日本が誇る作家ですが、50年前の1970年に安曇野を訪れています。ノーベル文学賞作家の川端康成氏、著名な日本画家の東山魁夷氏の3名で、安曇野市明科(当時は東筑摩郡明科町)にある長峰山に登りました。そこから北アルプスを眺めて、その美しさに感動し「残したい 静けさ 美しさ」という言葉が残されています。
 晴れ渡った日に美しい北アルプスを眺め、「努力し、希望を語る自分」を思い描いてみてはどうでしょうか。

2学期始業式

過去に例のない短い夏休みが終わり、2学期が始まりました。2学期始業式に、このような内容の話をしました。

 短く、そして暑い夏休みが終わりました。まだまだ暑いさなかですが、今日から2学期が始まります。2学期は85日間の長い学期。一年生はいよいよ中学生らしく、二年生は生徒会をリードする立場になる準備を、そして三年生は三年間のそして義務教育の集大成を迎える準備をする学期です。その2学期が始まるにあたり、「よりよく生きる」をテーマに話をします。
 幼い子ども(保育園、幼稚園くらいの)は自分の思うとおりにならないと、ただ怒ったり泣いたりします。それ以外の方法を知らないからです。幼いうちはそれもかわいく映ります。でも、中学生の期間は、子どもっぽかった小学生から大人へと成長する時期。その中で、日々の生活でもただ自分の感情だけで行動するのではなく、「よりよく生きる」「人間らしく生きる」そういう力を養っていってほしいと思います。
 具体的な例をあげます。例えば、給食当番が運んでいた給食の食器を落として食器が散らばってしまった、あるいは、食缶を持つ手が滑っておかずが床に広がってしまった。そんな場面を思い浮かべてみてください。小学校から中学校にかけて起きる可能性のある事態です。
 そういう場面に遭遇したとき、成熟度の低い小さな子どもは、慌てふためいて、「だれが落としたんだろう。」「なんで落としたんだろう。」「ちゃんと持っていなかったから」などと、自分の感情のままに、すぐに犯人捜し、原因探しをします。それに対して、「どうやったら片付けられるだろう。」「やけどしていたら保健室につれていなかきゃ」「先生に早く知らせた方がいい」といったように、どうしたら問題を解決できるかを考えることができる人がいます。冷静に物事を考えて、よりよい解決策を考えようとする人です。それが、一つの成熟していく人間の証だと思います。
 1学期に、こんな場面を見かけました。授業中配られたプリントが欠席している人の机の上に置かれていました。そのすぐそばの席の子が、プリントが風で落ちたりしないように、引き出しの中に入れてくれていました。三年生のある教室での出来事でした。
 また、こんなこともありました。配られた学習カードが1枚足りなくてある子が先生のところに学習カードをもらいに行きました。実は、その子の席は後ろから三番目です。自分の後ろに二人の生徒がいます。その子は、自分が学習カードをとると、あと1枚しか残っていないので後ろの二人には行き渡らないことを察し、手にした2枚の学習カードを後ろの席の子に渡して、自分が先生のところにもらいに行ったのです。2年生のある教室で起きた出来事でした。
 どちらも、教室でのごく些細な出来事です。でも、どちらもこのような行動をとる人がいることによって、日々の学校でのくらしが円滑にいっていることは間違いありません。この二人の行動はどこから生まれるのか、これは、日常の生活の中で問題解決的に物事をとらえているかどうかによるのではないかと思います。
 2学期は、2年生がリードする新しい体制の部活動が始まったり、しゃくなげ祭の準備が本格的になっていったりします。そんな中で生じる新たな課題もあることでしょう。うまくいかず壁にぶつかることもあるかもしれません。そんなときに、誰かを責めるのではなく、どうしたら解決できるのか、問題解決的な発想を大事にしていってほしいと思います。
 日常の各教科の学習も同様です。穂高東中学校で大事にしようとしている自主的な学習、これも、問題解決的な発想ができるかどうかにかかってきます。
 「よりよく生きる」ために、どうしたら問題を解決できるのか、その発想を大事にした2学期にしていきましょう。

臨時休業中の皆さんへ

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 命の息吹が感じられるこの季節、今月6日に、新年度がスタートしました。手元には入学式の記念写真が届き、晴れがましい初日を思い出させてくれます。また、出会った2、3年生の姿やきちんとそろって置かれている下駄箱の靴にすがすがしさを覚えた新年度当初の4日間でした。
 しかし、それもつかの間、新型ウィルス感染症(COVID-19)拡大防止のために再度の臨時休業をせざるを得なくなりました。3月末の休業に加え、さらなる延長を余儀なくされたことは、子どもたちの生活に大きな影を落としています。
 教科学習、学校・学年行事、部活動、PTA活動等々、考えていく必要のある課題は枚挙にいとまはありません。それ以前に、仲間や先生とともに、新しい気持ちで一つ一つ学校生活を積み上げていく機会を奪われた子どもたちが、この先、希望をもった中学校生活をどのように思い描けるようにしていくのか、それは、我々教師にとっての最重要課題です。
 休業が長引く中、制限された空間で過ごす生活に辟易している人も少なくないと思います。厳しい状況の中で過ごしている様子に思いを馳せながらも、一方では、しばらく続くこの生活が、自分にとってプラスになっていくような工夫を皆さんがしていかれることを願ってやみません。本を読む、料理を作る、部屋の模様替えをする、トレーニングをする、模型を作る、絵を描く、創作する、布団を干す、楽器を弾く・・・。
 家庭学習ももちろんですが、有り余るほどの自由な時間が使える今、視野を広げたり自分の生活を豊かにしたりするチャンスができたと考えてみたらどうでしょう。必ずやってくる再登校の日に期待をし、地力を高めていきましょう。
 このような状況下、保護者の皆様のご苦労、ご心配もいかばかりかとお察しいたします。先の見通しの立たない中ですが、子どもたちが進む方向を見失わないように、冷静さと寛容性をもって共に大人としての役割を果たしていきたいと思います。
 最後に、生徒の皆さんに問題を出します。思考力を高める問題です。興味があったらやってみてください。よかったら、自主学習ノートに記してみましょう。

 〜問題〜
 7人で、同時にじゃんけんをしました。すると、伸びている指の合計が13本でした。グー・チョキ・パーはそれぞれ何人ずついるでしょう?


令和2年度 入学式

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 今年度は、COVID-19感染対策のために、学級ごとで、新入生、保護者の皆様、職員の列席により式を挙行するという異例の入学式になりました。
 そんな中、新入生は、希望を胸に心地よい緊張感を醸し出しながら、式に臨んでくれました。
 以下は、入学式の式辞です。
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 「耐雪梅花麗(雪に耐えて梅花麗し)」、ここ数日、梅や桜の花がほころび、春の訪れを感じさせてくれます。世間は、そして世界は今、激しく動揺していますが、その騒ぎをよそに、大地の息吹は例年と寸分も違わず、新たな自然の生命を生み出してくれていることに救われる思いがいたします。
 しかしながら、本来ならば、この会場には、ご来賓、2,3年生の先輩、先生方全員が一堂に会し、新入生を見守りお祝いをするはずなのですが、新型ウィルス(COVID 19)の感染を予防するために規模と内容を縮小して行うことをお許し願いたいと存じます。
 さて、今日の良き日、168名の仲間と共に入学式を迎えた新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
 みなさんが、中学生としての第一歩をこの穂高東中学校で踏み出すことをとても嬉しく思います。小学校とは違う新たな世界で自分の可能性に挑戦していく。そこには、期待と共に同居する不安もあるかもしれません。詩人谷川俊太郎さんによる「新春(はる)に」という詩にそんな気持ちが表されています。一部を紹介します。
 
 春に
                谷川俊太郎
  この気もちはなんだろう
  目に見えないエネルギーの流れが
  大地からあしのうらを伝わって
  ぼくの腹へ胸へそうしてのどへ
  声にならないさけびとなってこみあげる
  この気もちはなんだろう
  枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく
  よろこびだ しかしかなしみでもある
  いらだちだ しかもやすらぎがある
  あこがれだ そしていかりがかくれている
  心のダムにせきとめられ
  よどみ渦まきせめぎあい
  いまあふれようとする
  この気もちはなんだろう
  あの空の青に手をひたしたい
  まだ会ったことのないすべての人と
  会ってみたい話してみたい

 今日の日の新鮮な気持ちを心にとどめ、新たな自分を切り拓いていくたくましさを大切にしていってください。
 
 保護者の皆様、お子様の本校へのご入学、おめでとうございます。これまで大事に育ててきたお子様が、この晴れの日を迎えられることは誠に喜ばしいことと存じます。
 本校の学校教育目標は、「何事にも粘り強い生徒・自分も人も大切にする生徒・規律正しく生き生きとした生徒」です。健やかな子どもたちの育ちのために教職員一同精一杯取り組んで参ります。
 しかしながら、未来に向かって生きる子どもたちの成長は一直線の右肩上がりとは限りません。中学校の3年間で様々な経験をする中で、壁にぶつかり、悩みいらだちを感じることもあるかもしれません。疾風怒濤ともいわれるお子さんの青年期、時に迷いながらも、成長のかけらに喜びを感じながら共に進んで参りましょう。
 
 穂高東中学校は伝統的に、地域とのつながりを生かした教育活動が行われています。
 学校と、地域、家庭が連携協力して子ども達にとってよりよい環境が作られますよう、皆様の温かいご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
  以上を持ちまして、式辞といたします。
 
 令和2年4月6日 
          安曇野市立穂高東中学校長 松尾 修

令和2年度 一学期始業式 学校長の話

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 令和2年度一学期始業式は、COVID-19感染防止のために校内放送で行いました。話した内容を紹介します。
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 ただいま紹介いただきました校長の松尾 修です。後ほど紹介する13名の先生方とともに、4月1日、栄えある穂高東中学校に赴任しました。歴史と伝統のある本校がますますよい方向に進み、発展していかれるように力を尽くしていきたいと思います。よろしくお願いします。
 
 本校は今年度、今日の午後入学式を迎える新1年生を含め、全校生徒479名、先生方47名でのスタートです。この生徒数について、ここ5年間の推移を調べてみました。すると、4年前の平成28年度は445名、29年度は462名、30年度は461名、令和元年度は469名と、少しずつですが増加傾向をたどって本年度に至っていることが分かりました。4年前からは34名の増加で約1クラス分の人数が増えたことになります。
 日本全国的には少子高齢化が進んでいることはみなさんも知っていると思います。長野県もその例外ではありません。ところが、本校の生徒数だけではなく、実は穂高地区の人口も、わずかですが4年前より増えています。これは一体どういうわけなんでしょう? 例えば、「穂高には、人が移り住みたくなる魅力がある」という仮説を立ててみて、その謎を探ってみるのも面白いように思います。自分の住む穂高の魅力を再発見、再認識できるかもしれません。
 
 そんなスタートを切る令和2年度は、穂高中学校が2校分離して、本校が穂高東中学校として新たに足を踏み出してから20年目を迎えます。いわば日本人で言うところの成人式を本校が迎えるということになります。今年度はそれを記念して、生徒会の最大行事「しゃくなげ祭」において記念式典を予定します。式典の計画にあたっては、生徒が主体的に参画する企画を取り入れ、生徒の力で、新たな一歩を踏み出す東中をイメージできるものにしていきます。過去、そして現在を見つめ、東中を未来へとつなげていきましょう。
 
 さて、新型ウィルス感染症(COVID-19)により、社会生活が大きな影響を受けています。今日の始業式、入学式を経て、通常登校になりますが、感染が拡大しないように予防策をとりながらの生活になります。詳しくは担任の先生から伝えていただきますが、毎朝健康チェックをするともに、学校中で咳エチケットや、手洗い、換気などに注意を払っていきます。家族や友達、そして自分の健康と命を守るために、確実に実施してください。

 最後に、皆さんにお願いがあります。人にはそれぞれ違いがあって、その違いを認め合って社会が成り立っています。穂高東中学校は、すべての生徒にとって生活しやすく学びやすい学校でありたいと思っています。たくさんの生徒が生活する中にあって、生まれながらの特長や、病気やけが、時には心に重い悩みを抱えて生活をする仲間がいることもあります。ハンディを抱えた人に対しては、それを克服するためにその人にとってどうしても必要な配慮をすることがあります。それは、例えば、視力の弱い人がめがねをかけて生活するのと同じです。その配慮が、ごく自然なことだという感覚をもって受け入れてくれたらうれしいです。
 みなさんが、新しい年、新しい気持ちで、よいスタートを切ることを願って、私の話を終わります。

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安曇野市立穂高東中学校
〒399-8303
住所:長野県安曇野市穂高5119-2
TEL:0263-82-2230
FAX:0263-82-7418
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