最新更新日:2024/04/18
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傘をさした長蛇の列  (12月教育長の部屋)湯田健一

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 11月23日 勤労感謝の日、東京藝大の定期演奏会に出かけました。あいにく、午前中、東京は雨でした。
 上野駅から東京藝大までは上野公園内を通って行きます。その公園内で傘をさした人の列と出会いました。列はずうっと続いています。列が途切れたと思うとまた別の列が続きます。さらにまた別な列にも出会いました。
 すごい人の数です。
 何事かと思ったら、“上野の森美術館”で「怖い絵」展、“国立西洋美術館”で「北斎とジャポニズム」展、“国立科学博物館”で「古代アンデス文明」展、“東京国立博物館”で「運慶」展が開催され、それぞれの館に長蛇の列なのです。

 この人達のことを考えました。
 自分の見たいものに時間とお金をかけ、雨の中にもかかわらず傘をさして並んでいる。その見たいものが美術品や芸術品であり、古代への思い…なのです。美しいものに感動したり、探究心を満足させたりし、幸せ感を感じる人達です。私は自分にはない豊かな心を持つ長蛇の列の人達に尊敬の念を持ちました。
 私は藝大の演奏会のみ考え、入館なぞ考えもしなかったのですが、私と一緒に演奏会に参加した何名かは、早めに上野に来て「運慶」展や「古代アンデス文明」展を見、その感激を持ちながら藝大に向かったそうです。

 東京藝大の定期演奏会もまた多くの人達で満席でした。伊達市の「きらめき事業」でお世話になっている山本正治先生が来春、藝大を退任するということで特別な演奏会のように感じました。曲は1曲目がグスタフ・ホルスト:吹奏楽のための第一組曲(12分)、2曲目はグスタフ・マーラー:交響曲第5番(75分)です。
 75分もの時間、一挙に演奏することを聞いて驚きました。
 演奏者、指揮者が75分も体力が続くのか、私は心配したのです。
 そして、私達は山本先生の指揮のもと、東京藝大ウィンドオーケストラの素晴らしいハーモニー、華麗で迫力ある演奏を本当に心から堪能しました。私の経験した演奏会の演奏で、今回は最高の演奏と感じました。演奏後の感動、感激に芸術の素晴らしさや力をあらためて教えてもらいました。
 ちなみにこの演奏会に、伊達市のY中生徒30数名が、保護者会の引率のもとバスをチャーターして来ていました。生の演奏の素晴らしさを体験したY中生徒も私達以上に豊かな心を育んだものと思います。
 忘れられない、心に残る1日となりました。
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