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8/2 ぶっつけ本番

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 時々読む雑誌に、教職研修(教育開発研究所)があります。その中の、「中国古典に学ぶ(弘前大学教授 山田史生 著)があり、毎回興味深く読んでいます。2015年7月号はなかなか面白かったのでここに紹介させていただきます。

 中国の史書「大学」の第5章に次の言葉があります。

 未(いま)だ子を養うことを学んで
 后(のち)に嫁(とつ)ぐ者は有らざるなり。

 わかりやすく訳せば、

 子の育て方を学んでから
 嫁にゆくものなど、
 どこにもいない。

 これに続けて、次のように述べています。

 何事も、いきなりできるようにはならない。まったく練習もしないで自然にできるようになるってことはない。ところが世の中には度しがたい見栄っ張りがいて、たとえば英会話教室に行くとなったら、「できないと恥ずかしいから、できるように下掃(したごしら)えをして、それから教室に行こう」と考えたりする。下掃えの練習と、本格的な練習と、なにが違うというんだろう?
 笑いごとではない。床屋へ行くためにヒゲを剃る。温泉に行くために風呂に入る。そういう見栄っ張りって、けっこういるんじゃないかなあ。
 子育てはどうか。第一子の場合、練習はできない。親と同居していれば助けてもらえるけど、そうでなければ否応なく「ぶっつけ本番」である。子育てに練習と本番との区別はない。しかし、たとえ育児法について無知であっても、親の愛情をもって子に接すれば、とんでもない失敗はしないものである。
 そもそも子育てに成功ということはない。もし成功していると思うようなら、そのこと自体が失敗である。子育てが成功したというのは、親のイメージどおりに子どもが育ったということだろうが、そんなふうに育てられた子どもは悲惨である。
 わたしは子育てに失敗した。わたしは親の意見をハイハイと無批判に聞くような子に育てようとしたが、そこそこ自分の考えを持った人間になった。わたしが子育てに失敗したことを、娘には感謝してほしいと思っている。

 いかがでしたでしょうか。
 子育てはぶっつけ本番。だから不安ですが、本文にあるように、愛情を持って接することが大切なのではないでしょうか。 
 
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