スモールステップのステップは 2
左は、スモールステップを意識した「添え書き」のノート例です。
「移項」「因数分解」などが添え書きされています。これらは、生徒の実態に応じて手順の中でひとつひとつ押さえたほうが良い所です。 「どのような処理を加えたか」が添え書きを見ると分かります。 「東大合格生のノートはかならず美しい」(太田あや著)を見ると、こうした添え書きが学力に直結しているのが分かります。 添え書きは、試験で用紙に記す必要はありません。ノートに、解法を身につける段階、段階で必要な既習事項を確認するためです。 「あたりまえじゃん!」と思われている部分こそが、あたりまえかどうかがポイントで、定着、未定着に差が出る部分なのです。 昇りやすくなるような階段をそっと付ける指導、これがポイントです。 (続く) スモールステップのステップは 1
スモールステップは「段差が少ないので昇りやすいステップ」という意味です。
学習時に「段差」のために学びにくさを感じる子供は多くいます。 そんな時こそスモールステップでの指導です。 一例です。 写真は、ひらがなの「か」の毛筆習字のお手本です。 このお手本を見て教える側が見るべき3点。 1 カ と 」 の間に距離があること(か=加) 2 最も低い所は カ の下はね部分であり ノ の終点は高いこと 3 カ の縦線 ノ はほぼ中央で フ と交わること これが見えると、児童生徒に指導する時のスモールステップが見えて来ます。 例えば ◆鉛筆で、上の1、2、3を意識して書く これは良いスモールステップです。 ◆墨汁の付いていない筆で、上の1、2、3を意識して書く これも良いスモールステップです。 実際に試みると「いきなり墨を付けた筆で書くのはステップが高過ぎる」ということが子供の動きから明らかに分かります。 最後に 4 筆の入り方を見ると か の3か所とも筆先が△の形 この△が分かると「書き出し、つまり筆を入れる角度」を指導できます。 筆の角度がつかめた子供は、「ただ書いていた」時と明らかに違い、自分の書いた文字が引き立って来るのが自分でわかるようになります。 (続く) 市小中学校生徒指導講座を開催
きょう(5月7日)は、市小中学校生徒指導主事の参加による生徒指導主事講座が開催されました。
現在、小中学生の生徒指導上の課題は多岐にわたります。 きょうはそれら生徒指導上の課題等について、指導課指導主事による説明、実践的な事例をもとにした意見交換などを行いました。 やってみて分かったことこそ
上の写真のように、緑の葉をアルミ箔で覆って、光が当たった葉・光が当たらなかった葉を比較する実験があります。
光合成の学習です。 この実験でよくある失敗は、アルミ箔をはがした後、アルミ箔で覆った葉と覆わなかった葉はどっちがどっちだったかわからなくなることです。 特に、同卓で数名で葉を扱う場合はそうなりやすいものです。 教材研究の重要性はよく言われますが「教師が自身でやってみると分かる」ことが少なくありません。 実際にやってみれば「児童生徒は葉を混同するから、葉に、切れ込みとか、マジック印をつけておく」ことがコツであることが分かります。 「やってみて分かった」先生は、学習者(児童生徒)の立場で指導できます。 取手・北相馬中学校陸上競技大会
きょう(5月1日)は、取手市と利根町の中学生が出場する取手市・北相馬郡中学校陸上競技大会が開催されました。
日差しは強いものの、さわやかな風の吹く中、一生懸命頑張る中学生の姿がありました。また保護者等の皆さんがおおぜい応援に来ていました。 教室はまちがう所だを実際に
「教室はまちがう所だ」を教室で児童生徒に指導できる先生は並々ならぬ授業の腕がある、これは事実です。
その並々ならぬ腕の先生の教室では・・・ 生徒「わたしは、はじめ、□□と考えたのですが、△さんと話し合っているうちに、□□だけではないことに気づいたので、□□□□としました。」 このような発言が聞かれます。 このような教室では、先生が、安易に「考えが変わったひと?」のようには尋ねません。考えはそうコロコロと変わるものではないからです。 考えは「変わる」というより「広がる」「深まる」ものです。 その「広がり」や「深まり」を促す場面を「話し合い」や「グループ内交流」で行っているのです。 児童「ぼくは、はじめ、**のやり方でやってみたら、まちがってしまいました。まちがったのは〜〜の所です。なので□□でやったらできました。」 こうした発言こそ、間違った理由を自ら考える力になります。 フラッシュカードは子供に合う
授業開始時のフラッシュカードの使用は多くの点で効果的です。
カードにはキーワード、基本ワードが示されるので、 1 用語を児童生徒が何度も口にして知識になること 2 瞬時に判断することで脳が活性化すること 3 勉強の準備のゆっくりめな子が「せかされずに早くなる」こと 4 本時の活動のウォーミングアップができること 5 フラッシュカードに集中し教室の空気がひきしまること などです。 フラッシュは、閃光です。 閃光のごとく示すのがコツです。「さっと示す」効果は脳科学で証明されています。 フラッシュカードは手に持った後ろのカードを前へ送るのが基本スキル。これは試みてみますと意味が実感できます。 ラミネートフィルムをかぶせて作ると、表面に光が反射して見えにくいので、シンプルに紙が良いです。 情報が多過ぎるとかえって3
【写真上】これも良い意味で情報がぎっしり詰まったグラフです。
授業で、このグラフを、より分かりやすく読み取る活動を工夫するとしたら、授業者のみなさんはどうされるでしょうか? 例 ◆国内生産の線を指でたどり、減少に気づくようにする。 ◆1960年と1970年を比較し10年間での変化を言う。 これらはいずれも分かりやすい学習活動例です。 筆者がおすすめするのは下の写真に示す活動です。「割合」に気づきます。 1万アクセスに
このHPが、4月1日からの総計で1万アクセスを達成。
このHPでは「指導課トピックス」や「小中連携トピックス」などの項目ごとに記事を掲載しています。 授業関連の内容も多く掲載するようにしています。 現代社会においてはHPの利活用はますます広がっています。今後も多様なトピックスを掲載するようにします。 情報が多過ぎるとかえって2
上のグラフは、月ごとの平均気温、平均降水量により、ローマと東京の比較ができるように示されています。
情報量は多いと言えます。 情報量の多さは、それ自体は重要です。ただし、生徒が学ぶ時には、その情報量の多さゆえに混乱することがあります。 「ローマは雨が少ない」ことに気づくには「消しゴムを置く」が有効です。 【下の写真】生徒が消しゴムを100mm線に合わせて置いてみたら「ローマは雨が少なく、東京は雨が多い」ことが分かりやすくなりました。 その東京は、月100mm以上が8か月もあることも分かりやすくなりました。 (注 冬の降水量は、雪の量も含みます。) 教科書の練習問題は必ず教科書にある練習問題は必ずできるようにしたいものです。 教科書にある練習問題とは、児童生徒が「何ができると次のステップに進むことができるか」の研究に基づいて出題されています。 それは問題の難易度、問題の並び順ともです。(写真参照) そして、つまづいた時にはそのページ(または、前ページ)に、基本的な考え方や解き方が示されています。 さらに「1回目で解けた時に子供がつけるマーク、1回目は間違えた時に子供がつけるマークを分けて記させる」などの工夫も効果的です。 こうすることで、自分の得意不得意が分かるようになります。 教科書の練習問題は大切に扱いたいものです。 全国学力・学習状況調査が行われました
本日(4月21日)は、全国学力・学習状況調査が行われました。
【小学校6年生】 国語A⇒主として知識理解問題 国語B⇒主として活用問題 算数A⇒主として知識理解問題 算数B⇒主として活用問題 理科⇒知識理解活用問題(3年に1度の実施) 児童質問紙⇒学習状況に関する調査 【中学校3年生】 国語A⇒主として知識理解問題 国語B⇒主として活用問題 数学A⇒主として知識理解問題 数学B⇒主として活用問題 理科⇒知識理解活用問題(3年に1度の実施) 生徒質問紙⇒学習状況に関する調査 問題内容は、TVや新聞等で発表されます。 体育館の壁の安全を布で4月、体育館で、初めての体育授業をする際は、写真のように、布で壁をさわり、突起物が無いかどうか確認すると良いです。 卒業式や卒業生を送る会などの行事に伴って、3学期は体育館壁に画鋲やねじを付けることがあります。 行事の終了後、それらは取り去るのですが、たまに、画鋲の棒の部分だけが刺さったままになっている場合もあります。 こうした突起は目で見つけにくいものです。 年度初めの安全確認に入れたい箇所です。 情報が多過ぎるとかえって「縄文土器は何に使ったのだろう?」を例に挙げてみたいと思います。 「縄文土器の写真情報は多いほうが良い」のでしょうか? さて【写真左】は資料集や教科書によく掲載される縄文土器写真です。 この「写真資料」は、学ぶ素材としては良い情報です。 ただし生徒にとっては、情報が多過ぎるかもしれません。 そこで【写真右】を示すと、生徒は「器のふち(縁)が、ぎざぎざだったら使いにくいんじゃないかな?」と言った発見があります。 この発見は、【写真左】では、なかなか出ない発見です。 そして、土器=調理器具というよりは他の用途?と思考が広がります。 すると、縄文時代=狩猟時代ですので、自然条件によって食物の量が変わることから、祈り、まじないの用途に土器を使ったと考えられます。 このように情報を限定することで解釈がシャープになるものです。 教材研究とは、児童生徒の学びを促す研究です。 これは何?その後4月6日に「これは何?」で、藤の花の写真を掲載しました。 あれから10日が経過し、藤の花の4月16日の写真を本日掲載しました。 このように、春先は植物の変化が速いので、良い教材をたくさん見つけることができます。変化の激しい植物を追うのがコツです この4月16日の写真を先に、6日の写真を後に、児童生徒に示すこともでき、興味関心を高める授業になります。 こまごめピペット
指の位置を、この写真のように正しく教えることは、大切な指導です。
児童が、理科の学習で、こまごめピペットと出会うのは小学校6年時です。 最初に身に付けた正しい持ち方は、子供にとって一生ものです。 鉛筆(長めが良)を、どの子供も持ち、写真にあるような正しい指使いを子供が習っている教室を見たことがあります。 一瞬見て「さすが! 素晴らしい指導!」と、筆者はその時思いました。 その先生は「こまごめピペットは、駒込病院(東京)で開発され、使用が始まったことから名づけられました。」と子供たちに話していました。 「誤る」を研究2こう言うと、さっき「ん〜〜」とうなっていたAくんの顔が、パッと明るくなりました。(Aくんのプリントは写真のようになり底辺や高さが把握しやすくなった!) 底辺×高さ÷2 この公式は、底辺に対して高さはどれ?を正確につかむことが前提です。Aくんの「わからなさ」は「つかめなさ」にあったのです。 「わからなさ」に対応する働きかけを支援と言います。 「プリントを回転させてみよう。ゆっくりだよ。」の支援はAくんに効果ありでした。テストの時も用紙を回転させ確認していましたから。 さて、もちろん「プリントを回転・・・」ですべての子供の「わからなさ」に対応できるわけではありません。 子供の理解を助けるささやかな支援を見つけ、実践することが、授業者としての努力であり、喜びでもあります。 「教材研究の深さが授業を支える、授業を良いものにする」と、これは幾多の先輩教師が口にしたことですが、筆者もその通りであると思っています。 アイデアは試してみて初めて効果が分かり、改良が加わります。 「誤る」を研究1誤答の研究という変わった研究を、筆者は、若い時分にしておりました。しかもかなり熱心にしていました。 「誤答が書かれた答案」を見たり、「計算や作図の間違えたノート」を見たりしながら、この誤答の研究は大切だなぁと思いました。 教材研究とは「子供ってどんなふうに間違えるかなの研究だ」とさえ思いました。 さて、三角形の面積について「底辺×高さ÷2」の公式を使って求めるためには、底辺と高さが重要です。(写真左) 練習問題で、子供は写真右のような設問に当たります。 この設問に取り組んでいる子供を見ると、数値を間違える子、長さが分からないと戸惑う子が少なくないのです。 (続く) 適用練習指導方針の小学校算数の項目には「適用練習」(の場の確保、つまずきの指導)が明記されています。(写真上の一番下の行) では、「適用練習」の問題を教科書を例に見てみましょう。(写真下) 出題順、数値とも、教科書の適用練習の問題配列は検討に検討がなされたものです。 児童はどのように理解し技能を習得するかの検討の上に配列されています。 適用練習1と2では、レベルの高さ(ステップ)が異なっているのが分かります。 このように教科書の問題配列は意味があるので、加工せずに全部の問題を解くように授業を構成することが大切です。 行事PDCA
4月始めは、学校行事が目白押し。
行事は実施したその日のチェックが効果的です。 例えば・・・ ◆学級編制(クラス替え)の児童生徒への示し方に、改善の余地はないか。 ◆登校初日の登校と下校に、改善の余地はないか。 ◆新任式(職員の紹介)や始業式の全体の流れに、改善の余地はないか。 ◆入学式の中に「入れたほうが良かったアナウンス」はなかったか。 行事をおこなった時には、その場で気づいたことをメモしておくことが最も良いPDCAになりますね。 |
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