算数が好きになるのスパイラル
子供たちに算数の力をつけるには,なんといっても算数を「好き」にさせることです。
算数が好きになる ↓ 好きだからもっとできるようになりたいと思う ↓ 前よりも努力する ↓ 努力するから,さらにできるようになる ↓ できたことを認められる ↓ ますます好きになる ↓ このスパイラルがよい方向に向かって繰り返される このようなプラスのスパイラルになっていくのです。 いかにして算数を好きにさせるか。常にアイディアと工夫が必要です。 自分で考えてごらん
「まずは自分で考えましょう」
授業担当者がよく使う言葉です。 児童生徒の思考力・発想力を育てるためには大切な過程です。 しかし,「知らないこと」は考えられません。 必要な知識があるからこそ考えられるのです。 考えさせるためには,考えるための材料を児童生徒に与えなければなりません。 考えるための材料は少なすぎず,多すぎず提示することが大切です。 これはどの教科にもいえることで,児童生徒が完成させたときの達成感の大きさに影響します。 まちがいを残す
「まちがい」は「消してしまわないで残す」
「ひっさんの横線」は「定規で引く」 「そんなのあたりまえ」「指導しようと思ったがやってない」「最初(4月)に指導すればそのくらいすぐに定着する」「言わなくてもできている児童もいる」・・・ 現場の先生からは上記のような声が聞こえて来そうです。 ◆どこを間違えたのかがあとになって自分で分からない ◆定規で引かないために位取りがずれる このような経験はないでしょうか? 1年間指導して来た結果はこうしたノートに表れるものです。「教えたこと」でなく「身についたこと」で自分の指導力を判断すべきです。 指導力のある先生の授業は「細部がていねい」なのです。 モノが使えた時に感じる「できた感」の大切さ児童生徒が、学習活動の中で「モノが使えた時に感じる『できた感』」は大切にすべきです。 少し詳しく書けば、学習活動に伴って、分度器で正しく角度を計測できた(例 80度と100度を混同しなかった)、ピペットで液体を扱うことができた(例 ゴム部分の持ち方、動かし方が身に付いた)などにより感じる「正しく、適切な、目的に合った」モノの使い方ができた時の『できた感』です。 学習指導案の、いわゆる指導上の留意点欄に、「モノの明記、モノの扱い方の記述」がある指導案はハイレベルです。 ハイレベルとはここでは「学習者のことを見えている指導者だから、このように書くことができる」という意味で「児童生徒を見る目が確か」と言うことです。 「目の確かさ」は「誰もが確かな習得へ」の授業づくりにつながります。 ちょっとした工夫で
理科の授業では体験することが一番です。
この実験は自作教材による振り子の長さと周期の関係を調べる実験です。 体験することで,「面白い!」「なぜだろう」「こうやったらどうなるだろう」という科学の目が育ちます。 児童生徒に体験させるためにはこのような簡単な自作教材をつくるのも1つの手です。 なかなか時間がなく大変ですが,ネット等で検索すると簡単に自作できる実験道具が紹介されています。 道具だけそろえて,児童生徒が製作するものも紹介されていますので,お試しください。 校内研で力量アップ
・授業を見る目(眼力!)
・授業を語る口(描写力!) ・授業を改善する意識(提案力!) いずれも,校内研修のポイントです。 今日(1月22日)訪問した学校では,このような意識が高まる研修が行われていました。 研鑽を積む,の「研鑽」は「切れ味良くするためみがくこと」または「とぐこと、あけること」の意味です。 取手市授業力向上研修会(算数 数学)
昨日は,市内の小学校で取手市授業力向上研修会(算数・数学)が実施され,約80名の市内小中学校の先生が参加しました。
講師に,都留文科大学の滝井章先生をお迎えし,模範授業及び講演会が行われました。 模範授業では,滝井先生の「間違えても大丈夫だよ」という優しい言葉や「なぜ」を考え説明する授業展開に,どんどん子供たちが引き込まれていく姿がとても印象に残りました。 講演会では, ・算数・数学の授業は,学級経営の充実がなければ成り立たないこと。 ・そのために大切なことは「笑顔」と「目を合わせて会話する」こと。 ・1つの授業で全員の児童生徒に活躍の場や発言の場を与えること。 など,数多くのことを教えていただきました。 参観された先生方の感想からは,「クラスの子供たちにすぐに会いたくなった。」「明日からすぐにやってみたい。」「なぜを考えさせる授業にこだわっていきたい。」などが聞かれ,たいへん有意義な研修となりました。 掃除を一生懸命やるということ
以前中学校に勤務していたとき,一緒に仕事をした先輩の先生がおっしゃっていた言葉で印象に残っているものがあります。
「掃除を一生懸命やる生徒は第一希望の高校に合格する」 最初は本当かなと疑問に思っていましたが,確かにその通りでした。 掃除を一生懸命やる生徒の多くが第一希望の高校に合格したのです。 当時は掃除と合格の因果関係がよく分かりませんでした。 皆さんは分かりますか。 たぶん,掃除というどちらかというとやりたくない当番活動を,手を抜かずやることができるということは,受験に向けての勉強もあきらめず最後まで頑張ることができるということなのだろうと思います。 今は高校入試の真っ最中です。 全員が希望の高校に合格できることを願っています。 冬はつとめて(2)写真は利根川に架かる鉄橋です。 取手出身の筆者は、上野方面からこの鉄橋を渡ると、取手に帰って来たなあということを感じます。 さて、冬は快晴が多いため、空の色が刻々と変わるのを楽しむことができます。 また木星や火星、また、金星が見えるためその輝きの美しさは格別です。 冬の朝は、空を楽しむには絶好です。 情報不足の問題から自ら課題を発見する力を
この問題を提示したとき,児童は「これじゃあ,求められないよー。」と言います。
そこで先生は,「何が分かれば,求められるかな?」と切り返します。 すると児童は,『底辺と高さの長さが分かれば,求められるぞ!』と自ら必要な情報は何かということを考えるようになります。 このような問題を提示することで,自ら課題を発見する力を向上させることができます。 冬はつとめて
冬はつとめて
清少納言は枕草子で冬の朝の素晴らしさを描いています。 雪の朝ならずとも,冬の朝は魅力的です。 明け方の空の色と星は魅力のひとつです。 ここ数日は冬の朝らしい冷え込みが続いている取手市ですが,少し早起きをして冬の朝を楽しんではいかがでしょうか? 【写真】取手市内で撮影した夜明け 黒板は授業中の参考書
児童生徒は授業の最後に,授業のまとめをノートに書きます。
多くの授業では,先生がまとめたものを写すのではなく,自力でまとめの文章を書きます。 しかし,上手にまとめの文章が書けないことが多々あります。 そのような時どうすればいいのでしょう。 まとめを書くための手がかりになるのは「黒板に書かれていること」です。 黒板に書かれていることは,その時間の内容が順番に書かれているので授業を振り返るのに最適です。 板書がしっかりしていると,児童生徒は安心して授業に臨むことが出来ます。 分からなくなったらすぐに黒板を見ればよいのですから。 いよいよ明日から三学期です!
取手市内の小中学校は,明日から三学期がスタートします。
先生方は教室をきれいに掃除して,児童生徒のみなさんに会えるのを 今か今かと待っています。 三学期が終わったときに 「このクラスで良かった。」 「○○先生のクラスで良かった。」 「来年度もがんばろう。」 と,一人一人の児童生徒に思ってもらえるように 先生方は三学期を迎える準備をしています。 日食があります!
3月に日食があります。
皆既日食ですが,残念ながら日本では皆既日食としては観察できません。部分的な日食になります。 (写真は,「国立天文台メールニュース」から) 世界には熱烈な「日食ファン」がいますので,地球上のどの地点からならば皆既日食として見えるか調べるそうです。 今年の天体ショーも楽しみです。 新年のスタートはサツマイモの話で
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。 新年最初は「サツマイモの話」です。 やや暖冬気味ですが,石焼き芋がおいしい季節です。 しかし,生のサツマイモは決して甘くはありません。 石焼き芋にすると甘くなります,なぜでしょう? それには科学的根拠があります。 サツマイモの主成分はデンプンです。 加熱すると酵素の働きでデンプンが甘い麦芽糖に変化し糖度があがります。 ところが,「電子レンジでチン!」で加熱すると石焼き芋ほど甘くはなりません。酵素が働くには時間がかかるのです。 電子レンジで短時間で加熱すると酵素が働く前に温まってしまいます。 石焼き芋はじっくり時間をかけて加熱するので,酵素が活性化し十分に甘くなります。 科学的根拠が分かると,調理方法も変わるのではないでしょうか。 科学は生活に密接に関係しているのです。 こんな話を知ると,授業がちょっとだけ楽しくなるような気がします。 甘くする手助けをしてくれる酵素,正式にはアミラーゼといい,中学2年で勉強します。 ちなみに,アミラーゼはだ液の中に含まれているので,ご飯もゆっくり口の中でかみ続けると甘さが増します。 はっきりとした指示が活動を支える良いところを良いと示す。 改善する(直す)ところはここであると示す。 これらを板書で常に分かるようにする。 児童生徒ははっきりと指示がなされたほうが活動が良くなります。 こうした板書は簡単なように見えて、この明確な指示が、意外とできていない教室が多いのです。 タブレットで算数の適用練習
取手市のある小学校1年生の授業の様子です。
一人1台のタブレットを使って,練習問題に取り組んでいます。 立体図形を仲間分けするのですが,立体を指でタップすると自由に動かせるようになります。 「これはこっちかな,これはあっちかな」と頭を使って考え,指を使って立体を動かしていました。 子供たちは,とても喜んで取り組み,見事全員正解することができました。 やりたい,動かしたい,全員できた! という瞬間をみんなで共有できた素晴らしい授業でした。 実物に触れる大切さ
児童生徒が普段,目にすることがないものを授業で扱うときにどのようにするか。
写真の提示,動画の視聴等でイメージをもたせることが大切です。 しかし,イメージをもたせる最大の方法は「実物の提示」です。 写真は「無セキツイ動物のからだのつくり」を調べる観察です。 いくら写真を見せても,動画を見せても,児童生徒の目で本物を観察する効果に勝るものはありません。 実物で確認できる場合にはできる限り本物で授業をすることが大切です。 第1発問 第2発問
第1の発問で考えを引き出す。
第2の発問で根拠を尋ねる。 これは「発問のねらい」を明確にした良い例で、児童生徒に「考えと根拠の整合性」を理解させることができます。 「ごんぎつね」の最後の場面で見てみましょう。 先生「たおれたごんのところへかけ寄った兵十は、まず、家の中を見ましたね。どうして家の中を最初に見たのですか?」 児童A「はい。ごんにいたずらをされていないかどうかを確かめるためです。」 先生「なるほど。Aさんは、どこを読んでそう考えたの?」 児童A「この場面の少し前に『ごんぎつねめがまたいたずらをしに来たな。』というところです。ごんが来たことをいたずらをしに来たと兵十は思っています。」 このように、叙述に根拠を置いて、考えを広げる、深めることが言葉の力をつける学習活動になります。 階段を利用して
学校の階段には,よくこの写真のようなものが貼ってあります。
これは,生活しながら学習に慣れ親しもうという取組です。 写真の例は,算数の計算問題です。計算の答えを求めるのではなく,いわゆる虫食い算になっています。 このような工夫が学習に慣れ親しむだけでなく,子供たちの好奇心をくすぐり,思考力を伸ばすきっかけとなっていきます。 |
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