最新更新日:2024/05/07
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夏空に力強く響いた太鼓の音 〜霊山太鼓まつり〜

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 去る8月21日(日)、保原総合公園において「第38回だての郷 霊山太鼓まつり」が開催されました。霊山太鼓は、江戸時代の寛文年間が始まりといわれ、信達地方(福島・伊達)で独自の発展を遂げながら約350年にわたって継承されてきた伝統ある太鼓です。
 新型コロナ感染症の影響によって一昨年は中止、昨年は無観客による開催で調整していたものの直前に中止となったため、今年は、主催者をはじめとした関係の皆さんが2年分の思いを込めて練習や準備を進めてこられたそうです。
 この霊山太鼓は、桐の太く短いばちを高く上げ華々しく大太鼓を連打する「曲打ち」や、打ち手の皆さんが一斉に太鼓を打ち鳴らす「同時打ち」などが大きな見所です。当日は打ち手の皆さんの2年間分の熱い思いが込められた勇壮な音が真っ青な夏空に響き渡り、会場は熱気に包まれました。
 今年は、新型コロナ感染症対策の一環として各方部の打ち手の人数や太鼓の数にも制限を加え規模を縮小したために、公園内の旧亀岡家住宅前中央広場での開催でした。旧亀岡家住宅のモダンな洋風の建築物をバックにして並んでいるごつい和太鼓とのコントラストも、何か温かさと懐かしさを感じさせる思い出深いシーンとして私の心の中に刻まれました。
 方部ごとの色とりどりの法被をまとった打ち手の中には、子どもたちの姿も数多く見受けました。ばちを高く振り上げ、力強く振り下ろす大太鼓の打ち手、体全体でリズムをとりながら軽快にばちを操る締太鼓の打ち手、どの子どもたちの顔にも充実感と誇らしさが溢れていました。中には、就学前と思われる幼児の姿もありました。幼児の後ろから大人の打ち手が一緒にばちを握り、太鼓の打ち方を指南している光景はとてもほほえましく、大人から子どもへの力強いエールを感じました。
 少子化とともに、子どもたちと地域との関わりが希薄になり、地域の伝統文化を後世に伝える担い手が減ってきているといわれます。しかし、霊山太鼓のように地域の大人が子どもたちを巻き込みながら地元の伝統文化の継承に熱心に取り組んでいただいていることに感謝します。本市の子どもたちが、このような地域の伝統文化に直接触れる機会は、地元伊達市への自信と誇りを醸成する極めて有意義な場であることを改めて実感した一日でした。
〔8月教育長の部屋〕              教育長 菅野善昌

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