観察して書く時の助言例3

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上のノートの良い点は,

◆ろうとは水でぬらすと良いこと

◆ろうとの脚(切り口の長いほう)をビーカーの壁に当てること

に絞って書かせている点です。先生の「絞り込み」が成功しています。


「ここがPOINT」は生徒自ら書き加えたものです。


さらに「さりげなさすぎて気づかないプロの技は何か」と言うと「ろうと台」や「ビーカー内の液体」はあえて書かせていないことです。

すっきりした図になっているのはそのためです。



理科の実験の時「教科書の写真をよく見て」と言いがちなのですが「よく見てほしいところだけを図で書く」ようにさせた指導の好例です。







観察して書く時の助言例2

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「一部分を拡大して書く」という例です。


中学校理科では,根の観察をします。


写真左のように「根の全体とその一部分の拡大」を書くスキルを教えておくと,生徒は科学的に細部を観察して書くことができます。


コツは「拡大部分は限定する」ということです。


「根毛に土の小さなつぶがたくさん付いていた」などを書き加えておくのも良いと思います。

観察して書く時の助言例1

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アサガオの葉の観察を例にしてみます。



葉を観察して絵に書く時,

【中央(真ん中)から書き始めると良い】

ことを助言すると,子供は,見る所,見えるものがはっきりして来ます。



子供の絵はともすると上の真ん中のような葉の絵になりがちです。

これは「見て」書いたと言うより「葉ってこんな感じ」と書いたものです。



「観察して書く」は,要するに,くわしく書けるようにしたいのです。



ところが「くわしく」とか「よく見て」の助言では,よく見ないし,その結果,くわしくもなりません。



そこで「中央(真ん中)から書くとよく書けるよ」のような助言をすると,葉の中央にある葉脈に目が行き,それをたどり,周囲の形も見えて来ます。




夕焼けはどうして赤いの?

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太陽と光,色のお話の最後は「夕焼けの赤」です。


関東地方は,梅雨入りまでは少しあります。きょう(5月25日)は夕焼けが見られました。




「夕焼けはどうして赤いの?」

これまた子供が素朴に大人に尋ねて来ることです。




夕焼けも「色と大気の関係」で説明できます。



夕焼けが見られるのは,夕方です。

夕方は,太陽は低い位置にあります。



低い位置から,光が目に届くため,光は長く長く大気中を通過して来ます。

大気中通過の時に赤以外の色は屈折したり,大気の分子につかまって,目まで光が届きません。よって見えません。



しかし波長の長い「赤」は,大気を通り抜けて来るので,目まで届きます。

これが夕焼けです。



私たちが「夕焼け」と呼んでいるのは,科学的に言うと,夕方に太陽の光の中で目まで届く赤の光の拡散です。


もちろん天気の良い日に見られます。また「朝焼け」も太陽が低い位置にある点で赤が見えるしくみは同じです。






天気の良い日の空はどうして青いの?

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虹の色のお話とともに「五月晴れ」のこの時期,青空の色のお話です。

子供の無邪気な質問に「お空はどうして青いの?」があります。


この質問は,答えられるようで答えるのが難しいものです。

科学的に説明するとこのようです。



太陽の光に含まれるいろいろな色。


その中でも青(青系)の光は,ほかよりも拡散しやすく,大気中の分子によくくっつきます。それが青の光の性質です。


ですので,青の光は,拡散してはくっつき,また拡散を繰り返すので,青の光が大気いっぱいに広がります。


天気の良い日,つまり,太陽の光が出ている日の空が青いのは,大気中に青の光が拡散しているからです。











市研究推進委員会がスタート

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取手市教委指導課では,各教科等の指導内容や指導方法について研究するため,研究推進委員を委嘱しています。


きょう(5月21日)は,その推進に携わる教科等研究推進委員への委嘱を行い,研修をスタートしました。


今年度はICT教育,道徳教育,英語(小学校外国語活動)教育,特別支援教育に重点を置いて研究を進めて行きます。


虹のお話

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今朝(5月21日),関東地方は明け方から雷雨。

朝は一部で虹が見られました。



虹のお話は,児童生徒にウケが良いお話の一つです。



虹って,どうやってできるのでしょう?

虹は,空気中に小さな水滴が無数にある時にできます。

雨上がりなどがその条件にぴったりです。



空気中に無数にある水滴に,太陽の光が当たります。

当たった光は,色ごとに屈折し,屈折率の差により,層をつくります。

(水滴をプリズムと考えると良い。)

できた層をスペクトルと言います。

層の並びが,虹です。

虹の層の両端は「赤」と「紫」です。



赤と紫の間の色しか人間は見えないよ,ということを話すのも面白いです。

赤の外側は「赤外線」,紫の外側は「紫外線」で,人間には見えません。


虹は,つまり,太陽の光が,水滴によって屈折し,色ごとに分けられた層です。

ですので,虹は,ホースで水まきをする時にも水滴によってできるのです。





虹をわたってどこかへ行きたいものですね。

♪Somewhere over the rainbow 〜






子供のスマホ使用でなくなるものは

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子供たちがスマホを1日に何時間もいじっていることによって「3つのものがなくなる」と指摘されています。



1 睡眠時間がなくなる

2 勉強時間がなくなる

3 人間とのふれあいがなくなる



1は,子供たちの健康にかかわること

2は,子供たちの学力にかかわること

3は,子供たちのコミュニケーション力にかかわること




どれも大きな問題です。難しい課題です。

上の3はバーチャル(仮想)に身を置く時間が長いことから生じます。



さらには,契約するのは保護者であるものの,契約後,スマホを使い始めた我が子への指導は十分にできないという声も聞かれます。


(写真は,文科省リーフレット表紙)









判断力の有無が犯罪にまで

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写真資料は,文科省2014年版「ちょっと待って!スマホ時代の君たちへ」の一部です。バイト先でのいたずらの様子です。


最近,スマホを使った悪ふざけが増加しています。犯罪にもなっています。



・つまようじを商品に刺す様子を動画サイトにアップしたもの

・バイト先で商品や施設を使い悪ふざけした写真をアップしたもの

・ドローンを不適切な場で飛ばしその様子を撮影しようとしたもの



等々。



これらはスマホがあれば出来てしまう行為です。


出来てしまうことでも,して良いことなのかどうか?の判断が重要で,その判断力が備わっているかどうかが問われます。




現代は「数々の少年事件の陰にスマホあり」という時代です。


契約者である保護者,情報モラル教育を行う学校とが連携することなどが大切です。

「よく見てみよう」の「よく」って

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「よく見てみよう」という学習活動の指示を児童生徒に出すことがよくあります。


この時に、実際に「よく」見るようにさせたい時には、


◆アジサイAとアジサイBの違いを見つけよう。


と言う指示の方が「よく」比べながら見るようになります。


「よく見てみよう」だけよりも児童生徒の活動がいきいきとします。



スモールステップのステップは 4

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デッサンが「うまくできた!」という成功体験はスモールステップに支えられています。



A教室でA講師は次のように展開しました。

1 「写真左」を「参考作品」として学習者に示した。

2 自分の手で形を作りよく見てみましょう、と指示した。

3 手はいろいろな表情をもっていますね、と解説した。

4 では、描いてみましょう、と指示した。

この活動指示では1つ1つのステップが高いために、学習者が「昇れない」という状況になりました。

2〜3〜4の間に、スモールステップがあると良いのではないでしょうか。




B教室でB講師は次のように展開しました。


1 「写真左」を「参考作品」として学習者に示した。

2 黒板に「参考作品の一部分である爪」を描いた。

  学習者にも「爪だけ」描く練習をさせた。(写真中)

3 次に親指だけ描いて、その親指から出ている線を描きましょうと指示した。

4 写真右のようになったのを確認して、言う。

 「手や指にはいろんな線があるのが分かります。その線を増やしましょう。」


B講師の教室では、スモールステップがあるために、学習者が一段一段昇って行くのが分かりました。

学習者は「デッサンの成功体験」を感じ、嬉しそうでした。




団体旅行のバスが到着すると、バスガイドさんが、小さなステップを手に持ってバスを降り、乗り降りするドアの入口の下に置くことがありますね。

あれがスモールステップの良さであり必要性です。

あの置かれたステップによって、高齢の方から小さな子供まで誰にとっても昇りやすくなります。


授業や講座でも、学習者が描きやすくなるスモールステップがあると良いのです。



スモールステップのステップは 3

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児童生徒の答えの言い方、皆さんの授業では次のどれですか?


A学級

先生「湿地の保全に関する条約は?」

A児「ラムサール条約。」



B学級

先生「湿地の保全に関する条約は?」

B児「ラムサール条約です。」



C学級

先生「湿地の保全に関する条約は?」

C児「はい、ラムサール条約です。」



文字で示しましたが、教室で声を聞くとA、B、Cの違いは明白です。


4月〜5月は、児童生徒が学習の基本を身に付ける時期ですが、C学級の児童(生徒)のような答え方ができるよう指導すると良いと思います。


◆ポイントは「はい」です。(⇒指導が行きわたってくると「はいっ」)


「はい」が児童(生徒)に身に付いた学級は「〜です。」「〜が分かりました。」「〜だからです。」へすぐに発展します。


ところが「はい」が身に付いていない学級はなかなか発展しません。


あえて言えば「はい」が無い学級ほど、先生が「そう、え〜と、はい、はいそうだね、ラムサール条約だね。」としゃべり過ぎの傾向にあります。


児童生徒の「はい」スタートは話形の発展へのスモールステップです。


「はい、6と8の最小公倍数は24です。」のような話形を身を付けている学級ほど、先生の話が端的で、先生がしゃべる時間が短いのです。


「はい」の有無は重要です。



(続く)



スモールステップのステップは 2

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左は、スモールステップを意識した「添え書き」のノート例です。


「移項」「因数分解」などが添え書きされています。これらは、生徒の実態に応じて手順の中でひとつひとつ押さえたほうが良い所です。


「どのような処理を加えたか」が添え書きを見ると分かります。



「東大合格生のノートはかならず美しい」(太田あや著)を見ると、こうした添え書きが学力に直結しているのが分かります。


添え書きは、試験で用紙に記す必要はありません。ノートに、解法を身につける段階、段階で必要な既習事項を確認するためです。


「あたりまえじゃん!」と思われている部分こそが、あたりまえかどうかがポイントで、定着、未定着に差が出る部分なのです。


昇りやすくなるような階段をそっと付ける指導、これがポイントです。

(続く)



スモールステップのステップは 1

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スモールステップは「段差が少ないので昇りやすいステップ」という意味です。

学習時に「段差」のために学びにくさを感じる子供は多くいます。

そんな時こそスモールステップでの指導です。




一例です。

写真は、ひらがなの「か」の毛筆習字のお手本です。

このお手本を見て教える側が見るべき3点。



1 カ と 」 の間に距離があること(か=加)

2 最も低い所は カ の下はね部分であり ノ の終点は高いこと

3 カ の縦線 ノ はほぼ中央で フ と交わること



これが見えると、児童生徒に指導する時のスモールステップが見えて来ます。



例えば

◆鉛筆で、上の1、2、3を意識して書く

これは良いスモールステップです。

◆墨汁の付いていない筆で、上の1、2、3を意識して書く

これも良いスモールステップです。


実際に試みると「いきなり墨を付けた筆で書くのはステップが高過ぎる」ということが子供の動きから明らかに分かります。



最後に


4 筆の入り方を見ると か の3か所とも筆先が△の形




この△が分かると「書き出し、つまり筆を入れる角度」を指導できます。



筆の角度がつかめた子供は、「ただ書いていた」時と明らかに違い、自分の書いた文字が引き立って来るのが自分でわかるようになります。




(続く)





市小中学校生徒指導講座を開催

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きょう(5月7日)は、市小中学校生徒指導主事の参加による生徒指導主事講座が開催されました。


現在、小中学生の生徒指導上の課題は多岐にわたります。


きょうはそれら生徒指導上の課題等について、指導課指導主事による説明、実践的な事例をもとにした意見交換などを行いました。



やってみて分かったことこそ

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上の写真のように、緑の葉をアルミ箔で覆って、光が当たった葉・光が当たらなかった葉を比較する実験があります。


光合成の学習です。


この実験でよくある失敗は、アルミ箔をはがした後、アルミ箔で覆った葉と覆わなかった葉はどっちがどっちだったかわからなくなることです。


特に、同卓で数名で葉を扱う場合はそうなりやすいものです。



教材研究の重要性はよく言われますが「教師が自身でやってみると分かる」ことが少なくありません。


実際にやってみれば「児童生徒は葉を混同するから、葉に、切れ込みとか、マジック印をつけておく」ことがコツであることが分かります。


「やってみて分かった」先生は、学習者(児童生徒)の立場で指導できます。


取手・北相馬中学校陸上競技大会

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きょう(5月1日)は、取手市と利根町の中学生が出場する取手市・北相馬郡中学校陸上競技大会が開催されました。

日差しは強いものの、さわやかな風の吹く中、一生懸命頑張る中学生の姿がありました。また保護者等の皆さんがおおぜい応援に来ていました。

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