最新更新日:2024/04/25
本日:count up7
昨日:52
総数:77057
学校教育目標 自ら学ぶ 共に学ぶ 人から学ぶ

2学期始業式

過去に例のない短い夏休みが終わり、2学期が始まりました。2学期始業式に、このような内容の話をしました。

 短く、そして暑い夏休みが終わりました。まだまだ暑いさなかですが、今日から2学期が始まります。2学期は85日間の長い学期。一年生はいよいよ中学生らしく、二年生は生徒会をリードする立場になる準備を、そして三年生は三年間のそして義務教育の集大成を迎える準備をする学期です。その2学期が始まるにあたり、「よりよく生きる」をテーマに話をします。
 幼い子ども(保育園、幼稚園くらいの)は自分の思うとおりにならないと、ただ怒ったり泣いたりします。それ以外の方法を知らないからです。幼いうちはそれもかわいく映ります。でも、中学生の期間は、子どもっぽかった小学生から大人へと成長する時期。その中で、日々の生活でもただ自分の感情だけで行動するのではなく、「よりよく生きる」「人間らしく生きる」そういう力を養っていってほしいと思います。
 具体的な例をあげます。例えば、給食当番が運んでいた給食の食器を落として食器が散らばってしまった、あるいは、食缶を持つ手が滑っておかずが床に広がってしまった。そんな場面を思い浮かべてみてください。小学校から中学校にかけて起きる可能性のある事態です。
 そういう場面に遭遇したとき、成熟度の低い小さな子どもは、慌てふためいて、「だれが落としたんだろう。」「なんで落としたんだろう。」「ちゃんと持っていなかったから」などと、自分の感情のままに、すぐに犯人捜し、原因探しをします。それに対して、「どうやったら片付けられるだろう。」「やけどしていたら保健室につれていなかきゃ」「先生に早く知らせた方がいい」といったように、どうしたら問題を解決できるかを考えることができる人がいます。冷静に物事を考えて、よりよい解決策を考えようとする人です。それが、一つの成熟していく人間の証だと思います。
 1学期に、こんな場面を見かけました。授業中配られたプリントが欠席している人の机の上に置かれていました。そのすぐそばの席の子が、プリントが風で落ちたりしないように、引き出しの中に入れてくれていました。三年生のある教室での出来事でした。
 また、こんなこともありました。配られた学習カードが1枚足りなくてある子が先生のところに学習カードをもらいに行きました。実は、その子の席は後ろから三番目です。自分の後ろに二人の生徒がいます。その子は、自分が学習カードをとると、あと1枚しか残っていないので後ろの二人には行き渡らないことを察し、手にした2枚の学習カードを後ろの席の子に渡して、自分が先生のところにもらいに行ったのです。2年生のある教室で起きた出来事でした。
 どちらも、教室でのごく些細な出来事です。でも、どちらもこのような行動をとる人がいることによって、日々の学校でのくらしが円滑にいっていることは間違いありません。この二人の行動はどこから生まれるのか、これは、日常の生活の中で問題解決的に物事をとらえているかどうかによるのではないかと思います。
 2学期は、2年生がリードする新しい体制の部活動が始まったり、しゃくなげ祭の準備が本格的になっていったりします。そんな中で生じる新たな課題もあることでしょう。うまくいかず壁にぶつかることもあるかもしれません。そんなときに、誰かを責めるのではなく、どうしたら解決できるのか、問題解決的な発想を大事にしていってほしいと思います。
 日常の各教科の学習も同様です。穂高東中学校で大事にしようとしている自主的な学習、これも、問題解決的な発想ができるかどうかにかかってきます。
 「よりよく生きる」ために、どうしたら問題を解決できるのか、その発想を大事にした2学期にしていきましょう。

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
安曇野市立穂高東中学校
〒399-8303
住所:長野県安曇野市穂高5119-2
TEL:0263-82-2230
FAX:0263-82-7418
☆ご感想・ご意見をお寄せください