最新更新日:2024/04/30
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教育目標 向上心をもち、自らを切りひらく活力に富んだ生徒の育成  令和5年度重点努力目標 自分の良さを実感し、粘り強く行動できる生徒

放送集会 校長講話

 2011年3月11日は卒業証書授与式の日でした。私は3年1組の担任でした。感動的な卒業式を終え,見送りも終わり職員室でお茶を飲みながら他の先生方と思い出話をしている時でした。午後2時46分大きな揺れがきました。あまりの揺れの大きさで身動きがとれず,頭をかがめ机の下に潜り込みました。少し揺れが収まった後,校長先生から避難の指示があり,職員室後ろの窓を開け,窓から外へ避難しました。何度も余震が来て校舎にも入れず,雪の降る中,自転車置き場でずっと待機していました。どこへ連絡してもつながらず,家族の安否も,生徒の安否も確認できない状況でした。揺れが収まって校舎内に戻り,校舎の状況を確認しました。3階の教室は机がすべて片側に移動していて,学級目標の額も落ち,吊されていたテレビが落ちかけていました。
 次の日,学校に来て改めて被害の状況を確認しました。水道が断水していて,トイレの水も流せないので,先生方と広瀬川からバケツで水を汲み,何度も運びました。
 学校が休校であることを知らせるために,校門のところに張り紙をしたり,PTAの地区役員に連絡したりしました。
 高校入試の合格発表が延期され,ガソリンが不足しているので,どうやったら合格発表を見に行けるか相談しました。
 バタバタと3月が終わり,4月になるとどのように学校を再開したらよいか話し合いました。幸い校舎に大きな破損はなかったため,通常通り再開できそうでした。
 新年度の準備としているときに,当時の梁川小学校の校長先生がお見えになりました。「梁川小学校は校舎が損壊し,再開できない。どうか子どもたちに学ぶ場を提供して欲しい。」と涙を流しながら私たちに訴えました。そうして,アリーナ,ホワイエ,部室,更衣室,図書室,被服室,電気室に教室が作られ,梁川小学校が梁川中学校で再開しました。今の3年生がちょうど小学1年の時です。

 今年は台風19号により大きな被害があり,また被災しました。それでも力を合わせながら乗り越えてきました。

 私たちは,これらの困難を通して,いろいろなことを学びました。
   ○ 自然災害の恐ろしさ
   ○ 正しい知識を持つことの大切さ
   ○ 普通の生活ができる有り難さ
   ○ 人々の暖かな支えや人との絆の深さ   を学びました。

 私たちは,日本中いや世界中の多くの方々からの温かいご支援をいただきました。「自分たちは支えられている」をいうことを強く実感しました。

 3年生は高校入試に向けて,私と面接の練習をしました。
 「私は看護師になりたいです。病気の人を助けたいからです。」「私は,公務員になって地域に貢献したいです。」「私は,父の後を継ぎたいです。」
 このように自分が社会でどのように貢献できるか,役に立ちたい姿が現れ,頼もしく思いました。

 復興にはもう少し時間がかかるかもしれません。
 福島の未来をつくるのは,これから未来を生きるみなさんです。
 そして、学ぶことこそが,未来を作ります。学ぶことによって私たちは,未来とつながっていくのです。

 そして今,新型コロナウイルス感染。大きな困難な状況です。しかし、この困難も必ず乗り越えられます。みんなで頑張りましょう。
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月予定
3/4 県立前期試験
3/5 県立前期試験
3/6 県立前期試験
伊達市立梁川中学校
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